CAPTAINの航海日記

2022/08/12(金)15:31

費用負担、2億で収まらないのでは?

福島・宮城の地元ネタ(2285)

この10月に上下分離方式で運転再開する只見線の会津川口~只見間(27.6キロ)、毎年の地元自治体の負担額は、こちらの資料の3ページのように説明されています。この元資料はこちらの資料の23ページを元にして書かれており、地元負担額は線路および信号・電気の保守にかかる費用のみ。2009年度の実績では2億1,000万円ということになっています。 ところが、先日JR東日本が公表した管内の赤字ローカル線の収支状況では、各路線ともそれどころではない支出額を記録しているんですよね。2009年度の只見線の営業費用は上記の2億1千万に加えて減価償却費、固定資産税、あと運転再開後もJR東日本の負担になる車両の保守および乗務員にかかる経費で〆て3億3,500万円となっているのですが、2020年度の各路線の実績を見ると、只見線と同程度の距離を走る非電化で特急や貨物列車の設定がないローカル線の営業費用は、以下の通りになっているんです。 飯山線(戸狩野沢温泉~津南間 30.4キロ) 9億3,400万円 男鹿線(追分~男鹿間 26.4キロ)     11億9,400万円 北上線(北上~ほっとゆだ間 35.2キロ)  11億4,000万円    (ほっとゆだ~横手間 25.9キロ)  6億1,100万円 久留里線(木更津~久留里間 22.6キロ)  8億6,500万円 五能線(五所川原~川部間 21.5キロ)   7億8,500万円 水郡線(常陸大宮~常陸大子間 32.2キロ) 11億9,200万円    (常陸大子~磐城塙間 25.7キロ)  4億8,800万円 只見線(会津若松~会津坂下間 21.6キロ) 4億7,800万円 津軽線(中小国~三厩間 24.4キロ)    5億8,500万円 花輪線(荒屋新町~鹿角花輪間 32.1キロ) 7億1,600万円 磐越西線(喜多方~野沢間 25.0キロ)   8億4,000万円     (野沢~津川間 30.8キロ)    10億4,500万円     (津川~五泉間 28.7キロ)    12億9,600万円 米坂線(米沢~今泉間 23.0キロ)     6億4,600万円    (今泉~小国間 35.3キロ)     9億5,800万円    (小国~坂町間 32.4キロ)     5億4,500万円 陸羽東線(古川~鳴子温泉間 35.5キロ)  12億2,100万円     (鳴子温泉~最上間 20.7キロ)  4億9,200万円     (最上~新庄間 28.5キロ)    6億4,200万円 低くても年間5億近く、高いと10億超ですか…只見線の運転再開区間がどの程度の経費になるのかは運転してみないとわかりませんが、少なくとも地元負担が2億ということは考えづらいです。最低4億、下手すると7~8億の負担は覚悟しておいた方がよさそうですね。 ​鉄道アーカイブシリーズ67 只見線の車両たち 冬 会津篇 只見線(会津若松~会津川口) [ (鉄道) ]

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