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カテゴリ:旅行専科
「羊蹄山」/北海道/標高1,898m 山頂の火口壁 コース:羊蹄山自然公園→20分→真狩コース登山口→30分→南コブ分岐→3:40→羊蹄山避難小屋分岐→1:00→羊蹄山山頂 この山には、15年ほど前、釧路に住んでいたときに登りに来たのだが、ずっと霧でほとんど景色は見えなかった。今回もやっぱり雲の中をひたすら歩くだけであった。 登山記録:1991年羊蹄山半月湖コース登山 2005年6月23日 登山口から乙部町に引き返して、明日登るつもりの雄鉾岳をめざす。 時間に余裕があるので、乙部町で温泉に入った。 雄鉾岳の登山口に車を停めて、車の中で寝た。 6月24日 未明、すごい雨であったが6時半頃に雨がやんだ。でも山は厚い雲に覆われている。 7時少し前に歩き始めた。 沢の流れまで下る。ここからは完全な沢登りであった。沢の流れに沿って登って行くのだ。道は荒れていて、踏み跡をたどって行く。赤いリボンだけが頼りである。途中では崖が崩れて登山道が失われていたりで、大変な登りである。ガイドブックをよく読むと、「コースは荒れた沢に沿った踏み跡で、登山道と呼ぶにもためらわれるものだが、99年夏の大水でさらにひどくなった」書かれている。本当にひどい道であった。 2時間ほど登ったところで、ついに登山道は完全に藪の中に消えて、リボンも見当たらない。はるか向こうにリボンを見つけたが、そこまでは藪コギをしなければいけない。 あきらめることにした。これで、もう少し天気がよかったら藪コギでもなんでもするのだが、時々雨がぱらつく中では、そんなファイトが湧いてこない。 登山口に戻ってきたのは10時40分である。 この山には来年、チャレンジすることにした。その時までにはもう少し登山道が整備されていることを祈る。 遊楽部岳に向かう。 途中のスーパーで買出しをして、登山口に向かった。 カーナビで設定して車を走らせたのだが、登山口を見つけることができなかった。登山口には標識が当然あるものだと思っていたのだが、それはないのだ。引き返して、地図と照合しながらゆっくりと車を走らせて、なんとか登山口を見つけた。 登山口の入り口に広場があったので、ここに車を停めて椅子・テーブルを広げた。 まだ2時前であったが、焼肉をしてビールを飲んだ。天気も回復してきて、青空が広がってきた。 6月25日 5半に車を走らせて、登山口を目指す。細いダートな道を走って、登山口の前に車を停めた。 昨日、この登山口は確認しておいたのだ。ここから荒れた道樹林の中の道を行く。 朝が早いせいもあるのだが、薄暗くて不気味な道である。歩いていて、異様に怖くなってくる。ガイドブックには、この山は熊の生息がすごいらしいのだ。20分ほど歩いたが、どうにも熊のことが気になって、登山をあきらめることにした。ともかく、気が重たいのだ。 車に引き返した。 しかし、昨日も登山をあきらめて、今日も山に登らないというのは、どうにも情けない。そこで、なんとか今日登れる山を探すことにした。 これからはふたたび、道央の山に登るつもりなのだが、一番近いのが羊蹄山であった。この山には一度登っているのだが、そのときはビデオのバッテリーがなくなって、映像をほとんど撮れなかったのだ。百名山でもあるし、もう一度登るのも悪くはない。 車を走らせる。 以前、釧路に住んでいたときにこの山に登ったときは半月湖から登った。今回は真狩から登ろうと思っている。車が真狩村に入って行くと、まっすぐ伸びる道の向こうに、大きく羊蹄山が聳えている。本当に、富士山と同じきれいな円錐形をしている。 登山口には「羊蹄山自然公園」がある。車はきれいに整備された公園の中を走って、キャンプ場のすぐ傍の駐車場に着く。ここに車を置いて登り始める。 天気はあまりよくない。さっきは山頂が見えていたのに、もう雲がかかっている。 樹林の中に入って、少し行くと登山口の標識があった。9時少し前である。 樹林の中のほとんど平坦な道を行く。いつから急登が始まるんだと、どきどきしてしまうのだが、ゆるやかに登って行くうちに「南コブ展望台」の分岐に着いた。歩き始めてまだ30分もたっていない。ここから少し行くと、2合目の標識があった。これ以後、登山道には合目毎に標識があった。 樹林の中をひたすら登る。いつのまにか傾斜はきつくなっていて、ゆっくりと歩をすすめて行く。霧が流れて、展望はまったくきかない。 4合目を過ぎたあたりで樹林からいったん抜け出て、笹原の斜面を行く。霧が晴れていたらすばらしい展望なのだろうけれど残念だ。 5合目を過ぎたら、今度は雪渓が道を被っている。本当に今回の登山では雪に悩まされる。 でも、この雪渓はほんの少しの区間で、すぐに普通の道になった。よかった。 6合目の付近は岩が露出する急な道で、このあたりからきれいな高山植物の花が見れるようになった。 8合目のロープを渡してある急な斜面を登ると、ようやく樹林からは抜け出して、裸地の岩の道を急登する。ますます咲く花が増えてきて、この花を眺めながら急な道を登る。 9合目に着いたのは11時50分である。ここでは、羊蹄山避難小屋への道が分岐するのだが、霧で小屋なんかはまったく見えなかった。 火口縁に向かって急登する。雪渓が深い霧をとおして見える。この雪の残る斜面を登って、火口縁に登りつく。 さて、ここから山頂までは火口に沿って半周しなければいけないのだ。要するに、私は山頂のちょうど真向かいの火口縁にいるのだ。左に行っても、右に行っても山頂に行くことはできるのだが、ガイドブックを読むと右の道は、岩場の続くかなりハードな道らしい。左を行くことにした。 霧の中、細い尾根の道を行く。 途中で、いくつかの分岐があった。旧小屋跡の比羅夫コースへの下山路、そこから10分ほど行くとふたたび比羅夫コース下山路があった。羊蹄山の山頂火口はかなり複雑になっていて、火口は全部で3つあるのだ。一番大きいのが「父釜」と呼ばれていて、その左上に「母釜」」と「子釜」がくっついている。登山道は父釜と母釜の間の尾根を通って行く。でも、それは地図を見てわかることで、現実は霧の中で何も見えない。 ともかく細い尾根の道を歩いて行く。山頂までは意外と時間がかかって、三角点のある山頂に着いたのは1時10分である。雲で何も見えない。霧の中で休憩する。 さて、帰らなければいけない。来た道を引き返そうかと思ったが、せっかくなので火口をそのまま時計回りに巡って行くことにした。 本当に険しい岩場の道であった。岩場のアップダウンをを繰り返して行くと、少しだけ霧が晴れてきて火口の底が見えた。火口壁を雪渓が被っている。霧の流れるなかで一部しか見えないけど、なんかすごい景色である。これが晴れていたらすばらしい眺めなんだろうけど。 険しい岩場を抜けて下山口に戻ったのは13時54分であった。 この頃、霧が少し晴れてきた。 下山して行くと小屋が見えた。意外と近いし、大きな小屋である。ここからは来た道を戻るだけなのだが、登ってくる登山者が多い。もう、2時を過ぎているのに…と思って少し話をすると、彼らは避難小屋に泊まるつもりで登ってきているのだ。そんな人がけっこう多いのだ。みんな泊まれるんだろうかと心配してしまった。 自然公園に戻ってくる頃には、再び雨が降り出した。 車の前に着いたときは完全な土砂降りであった。 公園のトイレで着替えをしたのだが、ちょうどいいので洗濯をしてしまった。 羊蹄山登山道入り口 羊蹄山山頂 羊蹄山山頂三角点 尻別岳から羊蹄山 細川たかしの銅像 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2021.06.26 05:00:06
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