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カテゴリ:映画専科
『2001年宇宙の旅』('68)140分 米 「この映画は一日24時間、寺院で上映されるべきだ」(ジョン・レノン) この作品は、人間が類人猿から人類を経て超人(もしくは精神のみの存在=神?)へと進む生物進化を描いた力作だ。400万年前に猿が投げた骨からミサイル衛星に画面が切り替わる場面は圧巻。これほどリアルに宇宙空間を表現した映画が、人類の月面着陸の前年に作られたなんて信じられない!それに宇宙空間とクラシック音楽がこれほど合うとは…やはりキューブリックは只者ではない。ストーリーは難解だが、実は監督が衝撃的な解説をしている。映画を観ても分からなかった方は以下のネタバレ・コーナーを是非ご参考に。 ※初めて観た時(高2)は「え?終わり!?なんじゃこりゃ!」と、あまりに分からな過ぎて笑ってしまった。二度目に観た大学時代は苦痛を感じるほど退屈だった。それなのに今では「うおー!この宇宙の静けさ!美しい美術セット!この完璧な“間”!1秒たりとも余分なシーンがないッ!」ってホントにそう思えちゃうんだから、ヒトって不思議(笑)。 ※アカデミー賞(1969)特殊視覚効果賞。ノミネート…監督、脚本、美術監督賞。 キューブリック監督は雑誌のインタビューで以下のコメントを残したとのこと。 「“2001年”で描き出されたのは、血塗られた進化をたどった人類の悲劇だ。猿は手に入れた道具(骨)を殺しに使うことでヒトに進化した。次にヒトは道具の進化の最終形態ともいうべきHALを殺すことであのスター・ゲートを通過する。木星(白い部屋)にいるボーマンは殺す相手がいないので、自分で自分を殺し始めた。そして一瞬で老人化する。老人になったボーマンは殺し尽くした結果、眼前に現れたモノリスの手助けで新生命として転生し、グレート・サタンとなって地球に凱旋し、人類を宇宙から見下ろす。地球は赤ン坊に与えられたオモチャだ」 モノリスの色が白ではなく黒というのも納得。自分としては新生命の誕生を希望の象徴として受け止めたいんだけど…ギャフン! 原作の日本語版を発行したの早川書房編集部の解釈も分かりやすい。 ヒエ~ッだね。 【予告編】『2001年宇宙の旅 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2021.12.01 05:00:07
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