2007/05/07(月)10:25
バージニアテック銃乱射事件(その2)
さて、昨日からのバージニアテック銃乱射事件の話の続き。
今日は日本での報道姿勢について。
基本的にこの手の事件が報道される際には明らかに日本の
メディア側の「こう伝えたい(こう演出したい)」という
意図が見える。つまり「銃がそこここにはびこっている
アメリカはなんと危険な場所。」
逆にアメリカに長く住んでいる人に聞きたいんだけど、
日常生活の中で銃を目にしたことはありますか? もちろん
警察官が携帯しているのを除いてね。ちなみにLAなどの
治安の悪い地域(なんていうのはアメリカ全体からみれば
ごく一部)に住んで、武勇伝的に「オレは銃を毎日の
ように見ている」と語りたがるタイプの人は除きます。
少なくとも自分は日常生活で警察官以外の人が銃を持って
いるのは目にしたことがない(ちなみに在米歴14年)。
もちろんガンショップなどに行けばいくらでも置いて
あるし、家に「しまってある」状態のものは見たことが
あるけどね。
ところが日本の報道番組のひどいコメンテーターになると
「アメリカ人の9割は銃を所持している」なんて言い
ますね。まさか日本の皆さんはこれを「アメリカ人の
9割が銃を携帯している」と解釈していないでしょうね。
もしそうだとしたら「日本人は刀を差している」と
思っているアメリカ人を笑えないと思います。
州や地域にもよるけれど、基本的にアメリカの「分別の
ある場所」では銃の携帯許可をとるのは非常に大変で、
銃を持ち歩いている一般人は皆無。恐らく刃物を持ち
歩いている日本人よりもはるかに少ないでしょう。
もちろん「分別のない場所」は話は別だけど、そんな
所にはほとんどのアメリカ人はわざわざ行かないし。
そもそも、これだけ多様な面をもった国を「平均値」で語る
にはかなり無理があるわけで、でもあえて平均値をとれば
日本より治安が悪いことになるけれど、少なくとも自分が
住んできたところは今の東京よりは安心して暮らせる所
ばかりで・・・でも逆に言えば悪い所はとんでもなく悪い
ということになりますね。確かにそれは問題。
でも話を個人の生活レベルに戻せば、あえてそういった
所を選んで住まなければアメリカは日本で作られている
イメージよりは、はるかに安全な所だと思うんだよね。
(つづく)