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Precious Precious

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2007.03.17
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カテゴリ:つぶやき
 土日月は盛岡の実家に行ってきました。実家はまだまだ落ち着かないけれど、今回は比較的のんびり過ごせました。母が心配で毎週末帰っていましたが、こちらの身も持たなくなってきてだんだん2週に一度の帰省になっています。
 以前日記に、「岩手のどこが故郷なのかわからない」と書いたことがあります。住んだ年数や、記憶や、今も実家があることを考えると盛岡なのですが、方言にはなじめないし、あの痛いほどの寒さには到底慣れません。
 それでも雄大な岩手山を見ると、いつも涙が出るほど感激するのです。盛岡に住んでいたときから、たまに帰るだけの今でも、くっきりとあの片富士が見えると「ああ、岩手山だ」と言って自転車や車を停めるのです。富士山が見えるところに住んでいる方も、そういう気持ちなのかなあ。いつの季節でも見入ってしまうけれど、やっぱり雪をまとった冬の岩手山が厳しさを帯びていて好きです。春になると、農家の人々は岩手山の雪の融け具合で作業を進めるんだそうです。
 そして大好きな短歌が

   ふるさとの山に向ひて
   言ふことなし
   ふるさとの山はありがたきかな


 石川啄木の歌です。「ふるさとの山」は岩手山(と周辺の山々)のことです。啄木の生い立ちを聞くと、ろくでもない野郎だなと感じてしまうのが、この歌だけは「啄木、いいこと言うじゃん」って思うんです。メロディーもついています。
 
 余談ですが、岩手山に一度だけ登ったことがあります。高校のときの遠足です。この学校では「一年生は全員岩手山登山、二・三年生は各クラス好きなところにいける」という忌まわしい掟があり、登山口までバスで行っただけでバスに酔って朦朧としながら登りました。斜面がキツくて「二度と山登りなんてするもんか」って思ったものです。
 そして翌年。学校週5日制が始まり、授業日数確保のため真っ先に遠足が削除され、私の遠足は岩手山で終わったのでした。






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Last updated  2007.03.19 23:10:49



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