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カテゴリ:宝塚
宝塚歌劇団の名わき役だったキッシャンこと
岸香織の訃報が入りました。 6月にお亡くなりになっていたのですね。 キッシャンと言えば、まずは歌劇誌に連載されていた「聞いて頂戴こんな話」。 上級生ならではの遠慮ない鋭いツッコミで毎号大笑いしながら読みました。 なーちゃん(元花組トップスター 大浦みずき)が「丘の上のジョニー」で ターコさん(元雪組トップスター 麻実れい)の子ども時代を演じたときのこと。 お父様との約束でどんな時でも黒髪を通したターコさんの子ども時代なのに 真っ金々の金髪で初日を迎えてしまったなーちゃん。 (何を考えていたんだろうねぇ~) 楽屋でなーちゃんを呼び出して 「なーちゃんや、アメリカでは金髪の子どもが 大きくなったら黒髪になるのかえ?」と注意したエピソードも キッシャンのおかげで知ることができました。 舞台のキッシャンは、渋い役から情けない役まで 本当に多種多様な役を演じておられました。 素養も深くて、三味線の生演奏をしてらしたこともあったっけ。 だけど私がまぶたを閉じると浮かんでくるキッシャンは… 1984年花組「名探偵はひとりぼっち」でのギャングの親分ルチアーノ。 イケメンぞろいだった当時の花組。 背の低い親分が 背が高く、シュッとしたハンサムな子分にかしずかれ ふんぞり返っているだけでも十分おかしいのに 「ガハハハハ~!!」と笑いながら 着ているロングガウンを左右にぱっと開くと 裏地が星条旗! あれは たまらない可笑しさでした。 ひとちゃん(元花組トップ娘役 若葉ひろみ)も 誘拐されるシーンなのに いつも思わず吹き出してしまい、笑いながら 「助けて~デービッド~!!」と袖にはけてましたっけ。 それから背の低さを生かした(?)シーンとしては 1977年雪組「ザ・レビュー」での77人のラインダンス。 トップコンビ以外ほとんど全員がラインダンスに参加。 上手から下手までずらりとそろった姿は壮観でした。 普段ラインダンスと言えば、若手メンバーによるもの。 そこに、脚を上げなくなって●年の上級生たちが入って お稽古は大変だったでしょうねぇ。 その場面の中詰で、キッシャンとターコさんがセンターに。 二人が脚の長さを比べ合うシーンがおかしくて! 多分160センチあるかないかのキッシャン。 公称172センチだったけど、 実はもっと背が高いのではないかと言われていたターコさん。 腰の位置からして全然違う。 おっとりしたターコさんの周りをちょこまか回るキッシャン、 どんな小さなお子さんにもわかる面白さでした。 他にもっと渋い役も演じておられたはずなのに この二つのシーンが一番に思い出されます。 今の宝塚に、こういう役者さんがいらっしゃらない気がします。 去年退団された未沙のえる あたりが後継者だったような気がするんだけれど。 私は役者さんの世界と定年制とはそぐわないと思うんです。 キッシャンみたいな役者さんが再び現れんことを。 キッシャンのご冥福をお祈りします。 【お詫び】 最初にUPしたとき、「ザ・レビュー」のラインダンスを 歌劇団60周年を記念して60人のラインダンスと書きましたが 1977年は60周年ではなく、 ラインダンスの人数は1977年にちなんで77人だったのでは?と 教えていただきました。 そう言われてみれば、60ではなく「7」のつく数字だったような。 すみませんでした。 訂正いたしました。 今日の日記を気に入って下さったら ↓ポチっとクリックお願いします。 人気ブログランキングへ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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