テーマ:本のある暮らし(3300)
カテゴリ:イタリア好き
2006/09/17 domenica
毎日、昼間やらないといけないことがある。 身体を洗う、勉強する、遊ぶ、 おひるになったら、 テーブルのしたくをする。 夜やらないといけないことがある。 目を閉じる、眠る、 夢に見るべき夢を持ち、 耳は聞こえないようにする。 ぜったいにやってはいけないことがある。 昼間だろうが 夜だろうが、 海のうえだろうが 陸のうえだろうが。 それはたとえば、戦争。 (ジャンニ・ロダーリ『覚書』 関口英子訳) イタリア映画が話題になるほどには、日本ではイタリア文学が知られていない。 フランス文学の方は、沢山翻訳が出ていて、そのホンのお隣の国だというのに・・・ カンツォーネが好き、オペラが好きという人は一杯いるのに・・・ ああ、そういえば、今流行のイタリアン・ポップスみたいなのはどうなんだろう? 戦争の時には、ドイツと一緒に組んだというのに・・・ この作家、児童文学者&教育者として、イタリアでは超有名らしい。 戦後の教育を変えた人とまで言われている。 この本の中には、16の短編が納まっているのだが、どれもがおよそ奇想天外。 ぶっ飛んでるが、それがいかにもイタリア的というか、無駄にぶっ飛んでいない。 エスプリとアイロニーたっぷり。 これで児童文学か?と思うけど、中学生向けの読み物として出されたものだという。 こういう物で育つと、ああいうイタリア人が・・・ なんて思ってみるけれど、やっぱりここでも、 ヨーロッパの元になったイタリアの歴史を感じてしまう。 最後に、訳者自身がとっても丁寧な解説を付けてくれているのが嬉しい。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2006年09月19日 11時50分29秒
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