10万の命
昨日の晩だった。いつの間にか居間で寝てしまい目が覚めた時に丁度放送されていたあるドキュメンタリー番組を目にした。果てなき消耗戦証言記録 レイテ決戦…日米両軍の元兵士、現地のレイテ住民や対日ゲリラなど、生存者の証言を広範に収集。今もなお戦場の傷の癒えない日米比三国の人々の生々しい証言から、餓死や同士討ちまで起き、徒に多くの人命が失われた過酷なレイテ決戦の実態にせまる。 本文抜粋この番組を見ながら当時、国の為に家族を捨て旅立った兵士達の心の淵を見たようで胸痛い。日,米の元兵士達の当時の生々しい証言を聞きながら証言者達の目がとても悲しみに満ちていたのが印象的だ。どれだけつらかっただろうか?考えてみても想像がつかないほど悲惨で残酷な状態。もはや人間の域を超えた状況だ。本音は行きたくなかった。戦争なんて参加したくなかった。殺しなんてやりたくなかった。声にならない彼らの叫びが聞こえてくるようだった…しかし国の為に自分を犠牲にせざるを得ないきっと自分に言い聞かせ周りから教育され兵士になったのだろうと思った。知らない土地で命を落とす瞬間はどんな心境だったのだろう…せめて自分の死を無駄にしないために、「万歳」と国を称える言葉を発し息絶えた人も多くいたのだろう。しかし、その胸のうちは残してきた家族を思う気持ちであふれていたに違いないそう思うと無念で仕方なかった。私の祖父も戦没者だから(このレイテ決戦の戦没者ではありませんが)祖父はその瞬間をどう迎えたのだろうか?などとぼんやり考えていた。この決戦で日米両軍、そしてレイテ島住民まで含めて10万もの命が奪われたということだ…終戦の日の終わりに見た深く心に突き刺さる記録だった。