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カテゴリ:文科省未検定「新しい旅行」
1月23日、午前4時20分。
池袋経由さいたまゆきの西武バスは、中央道双葉SAにて小休止している。交替の運転士は、外でタバコを一服。それほど乗客がトイレへと降りてゆかないのだから、別にトップドアぐらい閉めとけよ(しかも副流煙が客室に入っとるし)!と言いたくなるぐらい寒い。岡部JCTあたりでも目が覚めて窓外を覗いたが、うっすらと法面は雪化粧していた。 眠れなくなったので、ようやく使い勝手に慣れてきたわが902SHのSDオーディオに仕込んだ音楽でも聴こうかと思ったが、電池がかなりヤヴァくなっていた。昨晩の「お誕生日会」でだいぶ酷使したからだろう。仕方なくもう一度寝ようとするが、持病のヘルニアのせいか腰がかなりキてしまっていた。シートを起こしたり寝かしたりしながら、結局いつのまにか眠ってしまったが、朝6時50分、定刻どおり池袋駅東口に到着。 23日はバス好きの有志が集まって、JRバス関東さんの貸切車を一日貸しきっての観光?ツアーであった。なぜ観光のウシロが?なのかというと、フツーのツアーでないから。東京駅近くの鍛冶橋駐車場にあさ10時の集合であったが、早めに現場に到着。どうやらこの駐車場は温泉観光地への貸切バスの発車場所になっており、ご年配の観光客と思しき団体がゾロゾロと集まってきていた。 ?なツアーの詳細をここであまり公表できないが、まずはこのバスの出所であった車庫のあるJRバス関東・東京支店の“社会見学”、そのあと常磐道で同土浦支店の見学。 そして、ここからは一日1本しかも土休日運休である「浮島」まで走らせたのである(路線図は土浦支店HP参照)。それも、よりによってこんなバスで。 (画像をクリックすると、浮島の大まかな場所が地図で表示されます) 見ての通り、JEFユナイテッドの専用車である。Jリーグのフアンもビックリするかもしれない。そのバスに、およそサッカーをしないようなバスフアンばかり20名ほどが乗っていたのだ。ちなみにこのJEF車は「一般貸切」車なので“非番”のときはこうして貸切ってもらうことも可能なようだが、普通はなかなか困難らしい。私も鍛冶橋に来るまでこんなバスだとは知らされていなかった。あの駐車場から温泉地へ向かった観光客の奇異な眼差しがよみがえってくる。そればかりではない、市街地でも若者達の眼を釘付けにしながら南関東を突っ走ってきたのだ。 前後するが、土浦支店ではお土産を購入した。だいたい一人旅してても「記念オレンジカード」とか「入場券」とかには食指が伸びないのだが、このバスツアーは一味違う。 「音の出るおみやげ」だ。CDコレクタを自称するほっけは、これが事務所に登場するやそれまでの寝不足による疲れが一気に吹き飛んだ。 30代以上の方なら「ん?8トラのカセットかいな?」と連想するかもしれないが、当たらずしも遠からず。これは車内放送用のカセットである。現在はフラッシュメモリなどを用いておりバス業界もテープレスになりつつあるが、これは昭和63年から平成9年ごろまで使用され、現在は路線が廃止となった区間のものだそうだ。時折このテのものはいわゆる「鉄道処分市」などで供出されることも多いとのことで、このカセットを再生するには実は8トラのデッキではなく(それさえも入手や修理が困難だが)専用のデッキが必要となる。詳細はこちらの2ページ目の写真が、原型だがわかりやすい(要Acrobat Reader)。規格そのものは40年前からまったく変わっていないようだ。もちろん再生機器は極秘ルートですでに"調達"済みなので、あとで再生してみることにしよう。 とにかく奇(あや)しさ満点のこのバスツアー、浮島を巡ったあとは、馬見塚(まみづか)から美浦のトレセンを経由して竜ヶ崎へ抜け、午後8時に東京駅へ帰着。個人的には実りがおおいツアーだったが、一般のお客様にはまったくオススメできない。この“価値”が判るヒトは、相当のバス好きかも。帰着後も2次会まで酒が進む有意義な夜に。秋葉原のホテルで一泊し、24日「ぷらっとこだま」で無事帰宅。旅費をケチれるところはケチるってのも、また個人旅行のいいところ。ちなみにあの車内放送のテープ、支店での購入価格は2本でたったの英世一枚。ただし、実際に鉄道ガラクタ市などで市場に出た場合にこの値段で買えるかはわからない。価格に責任はもてないので悪しからず。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Jan 26, 2005 04:51:47 PM
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