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テーマ:男優たちの華麗な酒盛り(277)
カテゴリ:アメリカ ・ 西部劇
クリント・イーストウッドが製作、監督、主演を務めた本格ウエスタン。ジーン・ハックマン、モーガン・フリーマンら豪華スターが競演。アカデミー賞4部門を受賞した作品。 その1: 亡き恩人 セルジオ・レオーネとドン・シーゲルに捧げた西部劇の名作 1960年代のテレビ西部劇シリーズ「ローハイド」で人気を博しながらも、映画界からは見放されていたイーストウッド。その彼を救ったのは、イタリア製西部劇、マカロニ・ウエスタンの巨匠レオーネだった。彼の個性を生かした「荒野の用心棒」で抜擢。 また、アメリカではシーゲル監督が、「ダーティハリー」に起用し、世界中で注目されたが、依然ハリウッドの評価は低かった。 彼は開拓者精神溢れる”西部劇のヒーロー”を描くことにすべてをかけ、8年間思いのかなった脚本を温めた末に映画化、ハリウッドを見返し、見事オスカーを手にしたのである。 その2: 過去を持った男が 再び拳銃を手に立ち上がる・・・ 19世紀末のワイオミング。かつては列車強盗や殺人で悪名を馳せていたウィリアム・マニー(クリント・イーストウッド)も、今は農夫として2人の子供とひっそり暮らしていた。しかし家畜や作物は順調に育たず、3年前に妻にも先立たれ苦しい生活だった。 そんな彼のもとに、若いガンマン、スコフィールド・キッド(ジェームス・ウールヴェット)が訪ねてきて賞金稼ぎの話を持ちかける。 彼は娼婦フィッツジェラルド(アンナ・トムソン)に重傷を負わせた2人のカウボーイを倒して、一千ドルの賞金を得ようとして考え、一緒に組もうと誘われたマニーは11年ぶりに銃を手にする。 マニーのかつての相棒ネッド・ローガン(モーガン・フリーマン)が同行することになり、3人は町へ向かった。 当時、保安官のリトル・ビル・ダゲット(ジーン・ハックマン)は強引なやり方で町を牛耳っていた。 マニーら一行が町に到着すると、ひとり酒場にいたマニーをダゲットは激しく殴りつけ、重症を負わせる。そんなマニーを献身的に看護したのは傷つけられた娼婦のフィッツジェラルドだった。 立ち直ったマニーはローガンとキッドに追いつき、賞金のかかったカウボーイを発見して1人を射殺する。 「人を殺すことは、相手の過去や未来を奪うことなんだぜ」 「ああ、だが相手も覚悟してるさ」 「次はお前かも・・・」 老ガンマンのマニーは語る。だが、ローガンはマニーらに別れを告げるのだ。 やがて、カウボーイたちの家を見つけ、残るひとりを仕留めたキッドは、マニーに初めて人を撃ったと告白するのだった。 その頃、町では殺人罪で捕まったローガンがダゲットの激しい拷問にあい、命を落としていた。賞金を受け取る際にその話を聞いたマニーは、キッドから拳銃を受け取り、子どもたちとローガンの妻とキッドの4人で賞金を分けるように言うと町へと向かった。 酒場の前にローガンの死体が放置されているのを見たマニーは店主を射殺して銃撃戦になり、遂にダゲットと対決・・・。 その3: かっての強者が弱者に落ち 再び帰り咲く物語 クリント・イーストウッドの演じる主人公は、決して善人とは云えない過去を持った男だが、女性や弱い者に対する悪と暴力は絶対に許さず、彼女たちを助けるために立ち上がるのだ。 イーストウッドは云う。 「私はこう考える。西部劇とは神話に基づいて、その神話を誇張する登場人物によって造られるんだ」と。 この映画は弧高の映画人イーストウッド西部劇の傑作と云えまいか。 1992年 アメリカ・カラー 監督 クリント・イーストウッド 出演 クリント・イーストウッド ジーン・ハックマン モーガン・フリーマン リチャード・ハリス ジェームス・ウールヴェット ソウル・ルビネック フランセス・フィッシャー ブログランキングに参加中です 応援よろしくお願いします ↓ 人気blogランキングへ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2008.03.01 18:07:32
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