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シネマに賭けた青春「夢を追いかけた日々」の想い出

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優雅な独身生活を送る作曲家へのラヴ・コールが混線の連続。下の階に住む独身女性の通話が何度も邪魔され、イライラした彼女は、電話局へ怒鳴り込んだが……。

洒落た台詞と大人の雰囲気にあふれた名作映画、というよりも楽しい映画だ。セリフのやりとりを満喫して下さい。


その1: 電話の混線 よくあることだが 共同電話ともなればさあ大変!!

タイトルバックも洒落ている。ピロートークの主題歌に乗ってクレジットが流れる。

  ピロートーク 枕とおしゃべり
  昨夜も枕を相手に 散々おしゃべり
  いったい私 どうなるのかしら?
  ベッドで話す相手は現れるの?
  でも どうやって?
  相手はどんな人?
  ピロートーク 枕とおしゃべり
  こんな私にも ぜったい相手がいる筈

インテリア・デザイナーのジャン・モロー(ドリス・デイ)が急ぎの電話をかけようとすると、男が女といちゃいちゃ話しているのが聞こえる。

この共同電話の色男は恋歌まで歌い出す始末。ジャンは怒鳴ってケンカ。何というやつだろう。ひっきりなしに電話で女をクドイているいやなヤツ。顔は知らないけど。相手は歌の作曲家のブラッド・アレン(ロック・ハドソン)だ。

このプレイボーイのブラッド、執拗なジャンの抗議にもどこ吹く風、ジャンはたまらず電話局に猛抗議するのだが、局の女の苦情係はブラッドに苦もなく丸めこまれる有様。やむなく協定を結び、1時間を半分ずつ使用することにした。

ブラッドの友達ジョナサンは金持ちで、彼の歌曲を使うショーの金主だ。ジョナサンはジャンに首ったけ。美人と聞かされたブラッド、ジャンに興味を持つ。


その2: プレイボーイはあの手この手でジャンを落としにかかるが・・・

ジャンは得意先の富豪の息子トニーに誘われナイトクラブへ行くが、隣席に女ときていたのがブラッドだ。彼は、トニーが酔いつぶれたのを幸い、彼女に接近する。  

西部の純真な田舎者を装い、レックス・ステットソンと名乗る。ジャンは本気で彼を信じた。夜中に翌日のデイトを申し込んできたのが、共同電話の相手とは知らなかった。ブラッドは次に自分の地声でレックスはイカサマ師だと電話し、彼女をからかう。

「イカサマ師だなんて、そんなことあるもんですか。やっと信頼できる男にめぐり会えたわ。キスしなかったのは私への敬意よ」
ジャンは布団の中でそう呟くのだった。  

次の夜、レックスことブラッドが彼女といっしょにいる時、入口にジョナサンが現れた。危うくロケンしそうになったが、うまくごまかして追い払う。

ジャンはジョナサンに自分の恋心を打ち明ける。彼がその相手を探偵に調べさせると何と相手はブラッドだ。ジョナサンは彼に自分の山荘で作曲に専念しろと命じた。

ブラッドは抜け目なく彼女を一緒に連れて行く。ジョナサンは気づいて後を追う。山荘での2人は甘い雰囲気にひたる。ブラッドが外へ暖炉の薪を取りに出たとき、落とした楽譜から例の電話で恋歌を歌ういやらしい男であることがジャンに判る。

ジャンは猛烈に怒った。
「よくも私を騙したわね」
と。その時ついたばかりのジョナサンが彼女を連れ帰った。


その3: 気が納まらないジャン いかにして報復するか?

ブラッドはジャンにぞっこん参ってしまった。結局山荘では何も手に付かず、ジョナサンのところへやって来る。ジャンも偶然きたが、男に目もくれない。

ブラッドはジャンの大酒のみの女中アルマに酒をのませ、一策をさずかった。彼のアパートの室内装飾を頼んだのだ。彼女は彼の部屋を思いきり悪趣味に飾りたてた。出来上がりをみて、さすがにブラッドもアタマにきた。
「お前が使ったらどうだ!」
怒鳴って部屋を出ようとした時、彼女は・・・。

アカデミー脚本賞を貰っただけのことはある。セリフが実に面白い。

残念なのは折角ドリス・デイの主演なのに彼女の歌が少なすぎることだ。

1959年 アメリカ・カラー 監督 マイケル・ゴードン 出演 ロック・ハドソン ドリス・デイ トニー・ランドール セルマ・リッター マルセル・ダリオ



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Last updated  2008.03.07 19:44:24
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