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テーマ:男優たちの華麗な酒盛り(277)
カテゴリ:マ~モ
モンゴメリー・クリフトは、深い孤独の影を背負った美貌の男と言えようか。私がモンティの映画と出くわしたのはハワード・ホークス監督の「赤い河」である。ラスト近くのジョン・ウェインとの壮烈な殴り合いのシーンが思い出されてくる。これは彼の映画デビュー作だった。
50%OFF[新品][DVD][洋画]赤い河RED RIVER オリジナル・バージョン [モノクロ] 主演 ジョン・ウエイン/モンゴメリー・クリフト 監督 ハワード・ホークス 通称”モンティ”は1920年10月17日、ネブラスカ州オハマに生まれた。13歳でブロードウェイの初舞台を踏み、ブロードウェイの天才少年といわれた彼が、映画に初出演したのは47年26歳のときだった。 ハワード・ホークス監督に誘われ、「西部劇だからロケ撮影だし、馬にも乗れると思ったから」と云うのが初出演の弁だ。映画を断り続けていた彼の気を変えたのは多分、幌馬車で旅をするのも面白いかもと思ったのではあるまいか。 そして完成直後、旅好きの彼がヨーロッパにいたとき、フレッド・ジンネマン監督が、「どうだい、ヨーロッパで映画に出てみないか」と言われて出演したのが、”戦災孤児とGIの友愛物語”「山河遥かなり」だ。これはオスカー候補に上った。 そして、「陽のあたる場所」(51)「地上より永遠に」(53)とオスカー候補に3度上ったが、遂に受賞することはなかった。 モンティは偏狭ともみられるほど自閉的で孤独を好んだようである。だが、その反面人なつっこく純真でもあった。一時、噂されたリズ(エリザベス・テイラー)との失恋は、単なるゴシップで、リズも「兄のハワードとモンティは面立ちがそっくりなの」と云ったように、二人は根っからの兄妹的感情で結ばれていたようだ。 そのリズとの共演作「愛情の花咲く樹」の撮影中の57年、モンティは自動車事故で美貌を痛めてしまい、以来、一層”孤高の天使”となり、飲酒癖も深めたようである。 モンローとの共演作「荒馬と女」も好きな作品だが、ジェニファーと出た作品「終着駅」も忘れられない。 やがて、運命の日がやってきた。1966年7月23日、一人暮らしの暗いアパートでひとり心臓麻痺で息絶えて、翌日家政婦に発見されたという彼の孤独死を思うと、私の心は痛む。でも、彼にとってはその死がやすらぎだったのかも知れない。享年45歳という早すぎる死であった。もう少し生きていればもっとモンティの名作がみれたかもしれないのに・・・。 彼は生涯独身を貫いた。一人暮らしが性に合ってたのかもしれない。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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