シネマに賭けた青春「夢を追いかけた日々」の想い出

★枚数限定★[初版ポスター] ブルース・リー (DRAGON: THE BRUCE LEE STORY) [SS]

ブルース・リー、僅か32歳で世を去った彼のことを思うとき、はかないかぎりである。香港でヒーローが空手で敵を倒す、いわゆるカンフー（クンフー）映画に連続主演して、国際的な人気を博した。

日本では「燃えよドラゴン」（７３）が最初に公開され、爆発的なブームを巻き起こしたものだ。しかし、これはブルース・リー最後の作品で、最高の出来栄えといえた。続いて公開された作品が「燃えよドラゴン」に及ばなかったのは、こうした理由があったのだ。

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彼、ブルース・リー、本名: 李振藩（レイ・ジュンファン）は、1940年11月27日、アメリカ合衆国カリフォルニア州サンフランシスコ生まれの中国人俳優で武道家。截拳道（ジークンドー）を創始したマーシャルアーティストとしても知られる。

父親の中国系で広東演劇の役者の李海泉と、ドイツ系と中国系の混血の母親グレイスが家族を連れて長期アメリカ巡業中、辰年の1940年11月27日、辰の刻（午前8時）にサンフランシスコのチャイナタウンの病院で生まれた。生まれた時から、ドラゴン（辰）に縁があったのだろうと思う。5人兄弟の次男。映画には芸名の李小龍で出演している。

その後イギリスの植民地であった香港に帰国、8歳頃から子役として数多くの映画に出演。幼少より、中国武術（中国大陸では「武術」、中華民国等では「国術（國術）」とも呼ばれる）をたしなんだ。

海外ではカンフーの名称が一般的だが、それら（空手や拳法と誤認されることもある）の一派である詠春拳の葉問（イップ・マン）の指導で中国武術を身につける。少年の頃、道場にはバスで通い、バス停で他の生徒に「今日も休みだ」と嘘をついて帰らせ、葉問の個人レッスンを受けたという逸話がある。

その後、18歳のリーは、わずか100ドルの所持金で単身渡米し、シアトルに移り住む。新聞配達のアルバイトをして職業訓練学校のシアトル・セントラル・カレッジに通い高校卒業資格を得て、ワシントン大学哲学科に進学。

勉学に励むかたわら、「振藩國術館」を開いて中国武術の指導を始める。その頃、同じ大学の医学生で、道場の生徒だったリンダ・エメリーと結婚。その後、大学を中退し、道場経営に専念。独自で編み出した截拳道（Jeet Kune Do/JKD/ジークンドー）を創始。

この空手道をひっさげて映画界に殴りこみをかけた。1971年、香港の大手映画会社のショウ・ブラザーズから独立したレイモンド・チョウ（鄒文懐）が設立したばかりのゴールデン・ハーベストと映画出演の契約をし、翌1971年に初主演映画「ドラゴン危機一発」が公開され、香港の歴代興行記録を塗り替える大ヒットになった。リーは、一躍、香港のトップスターに躍り出たのだ。

シネマポスター / ドラゴン危機一髪　不死身のドラゴン

短い期間だったが次々に彼の作品が市場に出た。リーはスタントマンを使わず、その肉体をフルに生かして私たちに映画の楽しさを見せてくれた。

死亡の塔死亡遊戯

1973年7月20日、リーは、『死亡遊戯』で共演予定の女優、ベティ・ティンペイ（丁珮） の香港の自宅で頭痛を訴え、鎮痛剤を飲んでベッドに横になった。しかし、そのまま昏睡状態に陥ったため、ティンペイはレイモンド・チョウを呼び、そのままクィーン・エリザベス病院へ搬送されたが、死亡が確認された。

彼の望みだったスーパースターになれたのは、彼の死後だった。なんと言う皮肉だろうか。彼はたんに空手の技に優れていただけでなく、二枚目の甘さと哀愁をも兼ね備えていた。もし生きていれば芸域はもっと広がっていたかも判らない。

葬儀は香港とシアトルで行われた。香港では数万人のファンが葬儀に押し寄せ、シアトルの葬儀にはリーの弟子だったジェームズ・コバーンやスティーブ・マックイーンも参列した。