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シネマに賭けた青春「夢を追いかけた日々」の想い出

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大西俊郎@ リンク了解しました 中々凝ったブログですね。勉強になります。
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カテゴリ:サ~ソ
ジュリエッタ・マシーナ、彼女の素晴らしさは「道」のジェルソミーナに尽きる。大道芸人ザンパノ(アンソニー・クイン)を嫌いながらもくっついて歩く知的障害者の彼女。

道化の化粧をしたジェルソミーナの顔の下に深い悲しみを宿した姿は、見るものの心を抉るようである。

これは聖なる心を持った女と野獣のような男が織りなすフェリーニの傑作だ。サーカス団の綱渡り芸人イル・マット(リチャード・ベースハート)がジェルソミーナに云うセリフにこんなのがあった。

「この世の中にあるものは何かの役に立つ。たとえばこの石。どれでもいい、こんな小石でも何かの役に立っている」

「自分なんかいない方がいい」と自己否定の言葉を吐くジェルソミーナを諭す場面だ。ザンパノをからかったイル・マットは後に彼に殴り殺されるのだ。そのショックでジェルソミーナはふさぎこむようになり、ザンパノは眠っている彼女を残して去っていく。

ニノ・ロータの名曲「ジェルソミーナのテーマ」は物悲しい旋律で全編を貫いている。これはもう見事という他ない。




彼女は1921年2月22日、イタリアのボローニャで生まれた。文学を学んでいたが演劇に転向、ローマ大学で学ぶ。1943年、ラジオに出演していた時、そのラジオドラマの脚本を書いたフェデリコ・フェリーニと出会い、同年結婚。

映画初出演はロベルト・ロッセリーニ監督作品の「戦火のかなた」。その後「道」などのフェリーニ作品だけでなく幅広く活躍したが、やはりマシーナの魅力はフェリーニ作品、特に「道」の知的障害を抱えた女性大道芸人ジェルソミーナ、「カビリアの夜」の娼婦カビリアなど人間、とくに弱い(立場の)愚かな女性の内面を見事なまでにスクリーンに表現しえた演技と個性(決して美人でプロポーションも良いといえないが、小柄で愛嬌のある顔立ち)にあった。

カビリアの夜

1957年の「カビリアの夜」でカンヌ国際映画祭 女優賞を受賞している。1970年代以降、長く女優活動から遠ざかっていたが、1980年代に「ジンジャーとフレッド」などで達者な姿をスクリーンに見せてくれた。

ジンジャーとフレッド

彼女の他の作品には、「崖」「魂のジュリエッタ」「白い酋長」などがある。 

  

フェリーニとは1993年フェリーニが病死するまで連れ添った。マシーナが肺癌で他界したのはフェリーニの死から5ヶ月後の1994年3月23日のことであった。





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Last updated  2010.05.18 12:53:59
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