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テーマ:DVD映画鑑賞(14194)
カテゴリ:映画/戦争・史実
同盟国である日本軍が、真珠湾攻撃を果たした直後の演説で、ヒトラーは次のように日本を大絶賛している。 「我々は戦争に負けるはずがない。我々にはこれまで一度として負けたことのない味方(大日本帝国)が出来たからだ。」と。 しかし、その後ドイツは降伏し、日本も同様の運命を辿った。 ヒトラーは一貫して「ゲルマン民族の優越」と「反ユダヤ主義」を掲げた。 ユダヤ人に対する人種差別を強化し、結果としてそれはユダヤ人迫害につながった。 この問題はここではあまり触れない。 民族主義は、並行して宗教問題にも深く関わっているからだ。 この作品は、1945年4月のベルリン陥落直前の総統地下壕が舞台となっている。 ヒトラーの女性秘書を務めたユンゲの証言をもとに、生々しく表現したドキュメンタリータッチの映画なのだ。 このころのヒトラーはパーキンソン病を患い、思考能力が低下。(認知症が見られたとも言われる) そのため正常な判断力を欠いていたとされる。 そのあたりの状況をかなり考慮した人物像に仕上がっていて、卓越した役者魂を見せつけられたような気がした。 敗戦が色濃くなり、ヒトラーが最期を悟って側近たちの一人一人に別れのあいさつに至るシーンは、熱いものが込み上げて来た。 観客はヒトラーが憎き独裁者であることも忘れてしまいそうなほど、各人に優しい視線を投げ掛けるのだ。 愛犬を毒殺し、妻のエヴァと自決する件は実際に映像には流れず、発射された銃の音だけが地下壕に響き渡る。 その後の側近たちの淡々粛々とした処置は、実に忠誠的で、ただただ鈍い心の痛みを感じないではいられなかった。 2004年公開 【監督】オリヴァー・ヒルシュビーゲル 【出演】ブルーノ・ガンツ また見つかった、何が、映画が、誰かと分かち合う感動が。 See you next time !(^^) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2008.02.01 20:19:41
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