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テーマ:DVD映画鑑賞(14194)
カテゴリ:映画/ヒューマン
【路上のソリスト 】
「スティーヴ、今彼にあるのは友達だけだ。その友情を裏切るのは唯一のものを壊すことだろ」 「(僕が)唯一(の友達)なんてゴメンだ」 花見時期になると、妙に目につくのが公園や駅周辺の地下道に生活するホームレスの人々。 「同情するなら金をくれ!」(←少し古いか・汗)と言われそうなので、あまり多くは語らないが、ダンボールや新聞紙に身を包み日常を過ごすというのは、一体どんな心持ちなのだろうか・・・? 本作「路上のソリスト」は、実際にあった話に基づいて製作された映画だが、これを観ると路上生活者についての見識が変わる。 一般的にはホームレスと言うと、収入がなく、住む所もなく、惨めな生活・・・と思いがちであるが、どうやら十把一からげにそうとも言い切れないようだ。 粗末な生活状況という側面だけを見て不幸だと決め付けるのは、早計なのかもしれない。 本当の幸せは他人によって判断されるものではなく、当事者がどう思うかなのであるから。 ロサンゼルス・タイムズのコラムニストであるロペスは、ベートーヴェンの銅像のある公園でバイオリンを弾くホームレスの男に声をかけた。 男はナサニエルと言い、ジュリアード音楽院の学生であったと言う。 真偽を確かめるためにロペスはジュリアードに問い合わせをしたところ、確かにナサニエルは在学していた経歴があった。 優秀なジュリアードの逸材が、志し半ばで退学し、なぜ路上生活者になったのか興味を抱き、ロペスは取材を続けるのだった。 監督はイギリス人で、しかも吟遊映人と同世代のジョー・ライトである。 代表作に「つぐない」があるが、本作「路上のソリスト」も叙情的で、ストーリーに誇大な脚色を混ぜることなく上品な仕上がりとなっている。 また、出演者の顔ぶれも役柄と見事にマッチしており、申し分ない。 ロペス役を演じたロバート・ダウニー・Jrは、売れっ子コラムニストでありながら、私生活では自分を持て余す男と言うキャラを見事に表現していた。 2009年公開 【監督】ジョー・ライト 【出演】ジェイミー・フォックス、ロバート・ダウニー・Jr お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2014.03.02 05:57:05
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