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テーマ:DVD映画鑑賞(14194)
カテゴリ:映画/コメディ
【オー・ブラザー!】
「悪魔に魂を売った代償は何だい?」 「ギターの名人になれました」 「そのために不滅の魂を売っちまったのか」 「魂なんて使わないから」 ジョエル&イーサン・コーエン監督作品ということで、期待してご覧になった方々は多いはずだ。 前作の『ファーゴ』では、新しい感覚のサスペンスに度肝を抜き、映画界に新たな天才の誕生を予感させた。 それを裏付けるかのように、『ファーゴ』ではアカデミー賞主演女優賞を獲得しているし、『オー・ブラザー!』では主演のジョージ・クルーニーがゴールデン・グローブ賞を受賞している。 映画というものは不思議なもので、どれほど玄人筋から絶賛され、評価されようとも、世間一般からはイマイチの感想を聞くことは少なくない。 要するに、映画は大衆の娯楽でなければいけないのだ。 その点、『オー・ブラザー!』は、賛否両論クッキリハッキリ分かれるところだろう。 カテゴリとしてはコメディに区分されるものの、おおよそ日本人の求めるお笑いからは逸れているような気がする。 そんな中、やはりコーエン兄弟はスゴイと思われるのが、カントリー調の音楽、そしてノスタルジックな感覚を呼び覚ますセピア色の映像美だ。 脚本に関しては、アメリカ南部を舞台にしているせいか、陽気でファンキーな土地柄と、アメリカン・カラーの濃い音楽に圧倒され、内容がすんなりと入って来なかった。残念。 1930年代のアメリカ南部、ミシシッピ州の片田舎が舞台。 服役中の3人の囚人、エヴェレットとピートとデルマーは、脱獄を図る。 なぜなら、エヴェレットが窃盗で手に入れた120万ドルの隠し場所が、近いうちに人造湖建設のため水没する予定地だったのだ。 3人は、なんとかその前に120万ドルを手に入れようと、必死で現金の隠し場所へと向かう。 そんな中、3人は、悪魔に魂を売ったというギタリストの黒人青年トミーと出会う。 その後、4人で一仕事当てようということで、ずぶ濡れボーイズというグループ名で歌をレコーディングすることになった。 ところがそんなずぶ濡れボーイズの歌がラジオから流れることで、思わぬ人気を呼び、大ヒットするのだった。 正直なところ、個人的には『ファーゴ』や『ノーカントリー』のような、乾いたサスペンス作品の方が好きだ。 もともとミュージカルには抵抗があるので、歌って踊れるような内容は苦手かもしれない。 笑いを求めて鑑賞するには少し難があり、コーエン兄弟監督作品を、あれこれ研究したい方に向いている。 必見というほどではないにしても、そこそこ楽しめる作品といったところだ。 2000年(米)、2001年(日)公開 【監督】ジョエル・コーエン 【出演】ジョージ・クルーニー お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2014.03.23 05:46:51
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