2014/07/27(日)06:00
ホワイトハウス・ダウン
【ホワイトハウス・ダウン】
「我々がホワイトハウスを占拠した。はっきり言おう。私は大統領警護隊隊長マーティン・ウォーカーだ。人質は61人」
「一体どういうこと?」
「せっかく君をここから外へ出してやったのに、まぁいい。プロらしく話そう」
「プロって? あなたは部下を殺したくせに!」
「テッドのことか? 彼を殺したのは、私の人生で2番目に辛かった」
昨年公開された映画のタイトルに、“ホワイトハウス”と付く作品がもう一つあったような気がする。
単なる偶然に過ぎないとは思うが、視聴者としてはいろんな思惑を推理せずにはいられない。
幸いにも私はもう一つの“ホワイトハウス”の方は、まだ見ていないため、比較することもなく『ホワイトハウス・ダウン』を楽しむことができた。
監督はローランド・エメリッヒで、代表作に『インデペンデンス・デイ』『デイ・アフター・トゥモロー』『2012』などがあり、SFパニックに定評のある人物だ。
なのでCGを駆使した、ヘリコプターが吹っ飛んだりホワイトハウスが炎上したりなどの見せ場は、得意中の得意として披露してくれる。
さらには、出演者の顔ぶれもなかなかのものだ。
どこかで見た感のある役者さんばかりなのに、ちょっとすぐに過去の出演作品のタイトルが出て来ない。
やっと思い出したのは、大統領役のジェイミー・フォックス。
この人は『コラテラル』にも出演していて、圧倒的な存在感を示した黒人俳優である。
あらすじはこうだ。
議会警察官であるジョン・ケイルは、離婚した妻のもとにいる娘のエミリーをつれて、ホワイトハウスの見学ツアーに参加することになった。
というのも、エミリーはソイヤー大統領の大ファンであり、政治に関してオタク的なところがあるので、ツアーに連れて行くことでギクシャクした親子関係を改善したいと思ったのだ。
ツアーガイドの説明を受けながらホワイトハウス内を見学していると、何やら修理業者のような身なりをした男たちとすれ違う。
そして国会議事堂にさりげなくモップやらバケツなどの清掃用具を載せた荷台を放置し、それを警備員が注意するものの、男たちはどこへともなく立ち去ってしまった。
結果、大爆発が起こる。
ハモンド副大統領らは、大統領専用機に乗り避難。
ラフェルソン下院議長らは地下司令室へ避難。
その間、テロリストらは次々と警備員や警官を射殺し、ツアー客らを人質にしてしまった。
元軍人であるジョンは、トイレに行ったきりはぐれてしまった娘のエミリーを探すため、またソイヤー大統領を守るため、単身、テロリストらに立ち向かうのだった。
この作品に限ったことではないけれど、アクション重視となるとどうしてもストーリーが粗っぽくなってしまうのが鼻に付く。
もう少しキャラクターにしっかりとした背景を持たせても良かったような気がするのだが、、、
とはいえ、11歳のエミリー役の女の子がとてもキュートで、涙を浮かべて訴えるシーンなどなかなか良かった。
『ホワイトハウス・ダウン』を見終わってから、ちょっとだけ他人様のレビューを読んだら、いやびっくり、酷評が多かった。
そこまで悪しざまに言うことはないんじゃないかと、ちょっと気の毒にすらなった。
おそらくもう一つの“ホワイトハウス”を扱った作品と比較しての感想だとは思うけれど、そんなにそちらの方が良かったのだろうか?
ちょっと興味が湧く。
いずれにしても『ホワイトハウス・ダウン』は、アクション・パニック映画として見たら、なかなかの出来映えだと思った。
2013年公開
【監督】ローランド・エメリッヒ
【出演】チャニング・テイタム、ジェイミー・フォックス
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