クレオパトラの夢

音楽つながりで、小説を１つ紹介してみます。
日本ファンタジーノベル大賞を受賞した作品｢オルガニスト｣です。

～ヴァイオリン科の学生テオはニュルンベルグの音楽学校で将来を嘱望される天才オルガン奏者ヨーゼフと出会う。ピアニスト・マリアとともに交流を深めいつしか三人はかけがえのない友情で結ばれる。しかし、テオが起こした交通事故がもとでヨーゼフは二度とオルガンを弾けない身体に。ある日忽然とヨーゼフは二人の前から姿を消す。そして数年を経て…。ブエノスアイレスの教会に彗星のごとく天才オルガニストが現れた。そして思わぬ事件が…。音楽を愛するがゆえに暗闇に足を踏み入れた友人。そのときテオは…。バッハの音楽が切なく彩るミステリー。～

ナイーブなテオと天才肌ヨーゼフの友情がまぶしく、音楽に対するヨーゼフの気持ちが息苦しいほどに迫ってくる作品です。｢ぼくは音楽になりたい｣とはラジオドラマでのセリフ。小説の中の言葉かどうかは記憶が定かではありません。つまり、私が最初にこの作品を知ったのはＮＨＫＦＭラジオ青春アドベンチャーでの放送でした。ＭＤに録音して何度も何度も聞きましたが、本当にぞっとするくらいいい作品です。
ちなみに、小説はハードカバーのほうを読みました。

http://www.asahi-net.or.jp/~wf3r-sg/ntyamanoguchi.htm
http://bookweb.kinokuniya.co.jp/htm/4101014213.html

なお、文庫版は一人称に書き換えられているらしいです。未読。
これも残念ながら楽天では見つかりません。アマ○ンで検索してみてください。