言語学を超えて(ソシュール記号学の新解釈)

2022/09/12(月)13:50

「認知の起源」の解明が「ダーウィンの進化論」の再考を促す。。。

新ソシュール記号学(1753)

今「認知の起源」について考えてます。 記憶の進化のステージアップで、物資的記憶が進化して生物的な記憶が誕生したのと同時に認知的な記憶も誕生して、生命の進化と共に進化を始めたとすると、認知と生命の進化は互いに密接な関係にある事になります。 つまりダーウィンの進化論は再考すべきです。 今の段階では、これは一つの仮定に過ぎないです。 実はこの前に解決すべき問題があって、ここ数年ずっと考えてます。 それは、認知のメカニズムと「離散分裂(再)融合更新循環サイクル」の関係。 認知は知覚と反応運動で成立してますが、この中で何が離散化して何になるのかを思案中です。 「離散分裂(再)融合更新循環サイクル」は、私が言語の記号の観察を通して導き出した概念ですが、今の所、数式化は出来ていません。 物資的な記憶と生物的な記憶に関しては言語で観察される現象との相似を見ることが出来るのですが、認知的な記憶に関しては、未だ具体的なイメージが湧いてません。 物質的な記憶の離散性は、元素の周期表の電荷の数、生物的な記憶では、遺伝子の塩基配列が該当すると見ています。 でも、認知的な記憶の進化に於いて、何が離散性を持つのかがわからない。 言語的な記憶の離散性は「記号」と言う形をとっていますが、その前の、認知の離散性が不明なのです。 認知のメカニズムは、生物的な記憶の進化の上に成立してます。 だから、認知のメカニズムだけを取り出して考察するのは、不十分だと思いました。 それで、認知的な記憶の進化と生物的な記憶の進化が、互いに密接な関係を持ちながら、平行して進んでいると考えた方が自然だと思えて来ました。 認知メカニズムは、今の記憶(現在の知覚)が呼び水となって、過去の記憶(過去に知覚し、それに対して個体が取った反応運動と、その結果の知覚がワンセットになったもの)の中で、今の記憶と似ているものが自動的に呼び出されて、それを踏まえて反応運動を起こす事が一つのサイクルになっています。 このサイクルは知覚が反応運動を誘発する事で一つのサイクルを形成し、学習と言う知覚のフィードバックを含んだループ構造を持っています。 これは個体が直面する問題の解決の為の模索に使われますが自分から問題を生み出す事はありません。 知能はあっても問題の顕在化(言語化)がなされません。 では人間の記号がどうやって成立するかと言うと一瞬前の過去の記憶が逆に現在の記憶を喚起する事で交互に相手を喚起し合う関係が生まれます。 それまでは反応運動で終了していた認知サイクルが過去と現在の記憶を交互に呼び起こす様になり、二つが融合しながら更新をする循環サイクルに発展します。 こうやって現在と過去の記憶が再融合し繰り返し更新される事で、その個体に「自己」と言う感覚が生まれます。 これが人間のアイデンティティーの誕生です。 ただし、これは「自己を限りなく同一のものと見做す相似体の連続」です。 これが人間の意識の誕生であって人間の意識の進化の始まりです。 これが、私が「記号」と定義しているものです。 記号は、知覚的な面と反応運動へのフィードバックによって蓄積される知識の面が、それぞれ価値体系と言う形で構築され、互いの価値体系の特定の座標が結ばれた所に、一つの記号が成立します。 記号とは、こうして出来た二重の価値体系なのです。 言語に於ける価値の重要性に注目していたソシュールは、多分この事を言おうとして記号の恣意性を考えついたと思いますが、単語の選択を誤った事で後発の言語学者達に曲解されてしまった。 私は「記号の恣意性」の代わりに「記号の離散性」を提唱します。 これで一般言語学は完成する事になります。 ただ、これでは未だ「認知の起源」がはっきりしないので、頭が痛いです。 言語の記号で観察出来た構図を、認知と生物の記憶ので進化に適用する事で、何とかこれを打開出来ればと思ってます。 只、一つ言えるのは、知覚は脳内で再生されますが、記憶は脳内には保存されていないだろうと言う事です。 こうなると完全にオカルトやスピリチュアルの世界に入ってしまうかもしれませんが、今はこの道しか無いと思ってます。 でも私には霊感や超能力は無いので自分の頭で考えるだけです。 私は思考の真のメカニズムを知った事で「考える機械」になってしまったので、後は時間が解決してくれるでしょう! つくづく、自分の言語理論には「エビデンス」が無いなあと感じてます。 でも「人間の心」と言うブラックボックスを私なりに分解してみた結果です。 一つ言い忘れましたが、主役はあくまでも記憶で、我々人間は記憶に操られている存在です。 でも人間がいないと記憶は更なる進化を遂げられません。

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