2007/03/15(木)10:51
2E22 シングル・アンプの経過
建国記念の日に産声を上げた2E22シングル・アンプ。
今回は照明を落としての撮影です。
2E22の中心からグロー放電らしき青白い光が見えますが、
カメラの露出の関係で青白くなってしまいました。
実際は黄色に近いオレンジ色で、フィラメントが光っています。
昼夜48時間通電してみて、再生音にかなりの変化が見られました。
劇的!というコトバは、このような事態に言えるのではないでしょうか。
硬質感が和らいで、透き通るような空間はそのままに
艶と色気が増してきたのです。
こうも変わると、これからが楽しみです。
通電によって部品が次第に馴染んできたのでしょう。
だから自作をする方は、出来上がってすぐの音出しで
『あ~ぁ、こりゃダメだ!』
なんて諦めない方が良いですね。
抵抗一本、コンデンサ一個の交換でも、このエージング効果は当てはまりますよ。
私の数少ない経験ですと、3日は音出しして待った方が良いです。
夜中は最小限の音量でCDをリピート再生、昼間は一旦電源をOFFにして、
帰宅したら音楽を通常音量で楽しむ・・。
こんなエージングの仕方でも、やはり音質に変化がハッキリと感じられますよ。
これだからオーディオは難しいというか・・、楽しいほうが多いですね^^;
だいぶ好いあんばいになってきました♪
ただコントラバスがブヨブヨなのが気になるところ・・。
多分、低音のダンピングが足りないのでしょう。
カソード・NFBを掛けているのですが、もう少し制動力がほしいです。
そこでオーバー・オールのNFBを9dB掛けてみました。
併せて2E22のアイドリング電流を46mA→52mA、
初段の12ZB7の電流を0.8mA→1.2mAに変更しました。
電流を多めに流すことによって、音に厚みが加わってくるのです。
特に送信管にその傾向が強いですね。
本当は2E22に100mAくらい流したいのですが、
コントロール・グリッド電圧が-5Vくらいになってしまいます・・。
2E22のスクリーングリッドには、定格いっぱいの250Vが掛かっています。
そこの電圧を上げてプレート電流を増やすのは無理でしょう。
100mA流して出力8Wを捻出するには、
グリッドをプラスまで強力にドライブできる、ドライバが必要となってしまいます。
半導体式の高電圧ドライバを実験中ですので、それは次回の機会にしましょう。
812Aを使ったA2級シングル・アンプに使う予定ですので。
プレート電流6mAの増加による、再生音の改善はかなり見られます!
オーバー・オールのNFBを9dB掛けたにもかかわらず、
音に芯と厚みが加わりました。
2E22のカップリング・コンデンサーをビタQに、
初段をパラレル・接続に変更して電流をもっともっと流すようにすれば、
更なるお色気のUPが期待できます☆
オーバー・オールNFBを、2E22のプレートから初段に返す
P・K-NFBも検討中ですので、音を聴きながら決めていきましょう。
だいぶ以前から、こんなに紆余曲折を経ないで素直に好い音が一発で出る、
三極真空管に人気が集まっています。
アンプを何十台も造ってくると、三極管では何か物足りなくなってしまうのは、
人間の探究心の深さを物語っているのでしょうか。
参考までに、下が今回の増幅部です。
見辛いですがご勘弁を・・m(__)m