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テーマ:真空管アンプを作ろう!(897)
カテゴリ:自作真空管アンプ
2E22シングル・アンプの改修、実はあんまし進んでいない。
どーも夏は工作室が蒸し暑く、アンプ工作は進捗がままならず・・。 でも構想は湧き出るもので、何種類か回路設計が済んだものも。 5814ゼロ・バイアス・アンプ、5687SRPPアンプ、5687 2パラシングルのミニ・アンプ、 6CW5SRPPのブリッジ・アンプ等だ。 SRPP方式のアンプはそれぞれ、シングル・アンプ用の出力トランスを用いて、 1次側に直流電流を流さない方式。 低域のレスポンス、特性が大きく向上できる可能性を秘めている。 この音は聴いたことが無いので、2E22シングル・アンプ改修以上に興味が沸く。 5687SRPPによる回路がシンプル、コンパクトなアンプが出来そうなので、詳細に設計してみた。 5687を2パラで使いプレート電圧は180V、単管あたりプレート電流20mA、負荷は8kΩ。 2パラで4kの負荷となり、出力トランスは2kのを使用。 (SRPPは実負荷に対し、ロードラインは2倍の負荷抵抗値となる。) この回路だと直流は流せないので、SRPP上側のタマのカソードから、 直流カット・コンデンサ経由で出力させる。 理論出力は2.8Wだ。 電源の利用効率を上げるため、トランジスタ式のカスコード直結回路とし、 P-G帰還で出力インピーダンスを思いっきり下げている。 インピーダンスが低い分、電源変動にも敏感なので、+Bは安定化してある。 高調波ノイズが電源ライン経由で入り込まないよう、チョークを+Bとアース側に入れてある。 こんな増幅回路、雑誌でも他の人のHPでも見たことが無い。 SRPP上側タマのカソード抵抗は、真空管の1/gmが、歪み・出力の点でバランスが取れる。 先ずはバイアスが必要な130Ωが入っている(世間ではこの方式が殆どだ)が、 計算値である62Ω+可変シャントをかますのもやってみる。 (180V20mAでのgmは8mS、2パラで16mSなので、その逆数で62.5Ωが算出される) 一番音質に影響を与えるのが、直流カット・コンデンサだろう。 色々なのをパラって、音質の変化を楽しんでいくつもりだ。 どーしてもダメだったら、この部分の電位を中点に持っていって、 コンデンサ・レスにするという将来の設計も済んでいる。 2kの出力トランスは、春日無線にKA-3250という1次2k-3kΩ5Wがあるが、 最大出力が3W弱でトランスの容量が5Wというのは、心もとない・・。 私の設計ポリシーとして、出力トランス容量は最低3倍のマージンを取るようにしている。 ノグチにPA-2という、1k-2k-3.3k10Wのマッチング・トランスがある。 コア材はオリエント、f特も下は10Hzからと申し分ない。 ただこのトランス、1次に直流電流は流せない。 今回は直流電流を流さない設計だが、PA-2を使う方は注意されたし。 電源トランスは、これまたノグチのPMF-55HG。 ヒーターは5687上下別に点火する予定で、一つの巻き線が6.3V0.8A。 対して5687は6.3V0.9A・・。 オリエントで磁束密度は高く取れるし、他の巻き線容量に余裕があるから、大丈夫だろう・・、 多分。 これくらいでは、トランスが燃えないはず。 というのも、5687のヒーター・カソード耐圧が90Vしか無いからだ。 ヒーターを上下一緒というのは出来ない。 ぶっちゃけPMF-55HG以外、2次電圧、容量等全てに於いてピッタリなのが無いのだ。 +Bにトータル45mAだから、電源トランス2次電流140mAなんてヤリ過ぎだ。 ってか、電源トランスだけデカくて可愛げがない。 さて、部品調達に行くとしよう。 モノラルで組むので、電源トランス、マッチング・トランス、チョーク2種これだけで \26,000-程度。 他の部品を合わせて、新規で作るならトータル\40,000-強だろう。 部品のグレードを上げたとしても、\50,000-以内に収まる。 10年近く眠っている6550Cシングルから、SP端子や電源SWやらを抜き取りだ! 設計思想の古いアンプ、とっととバラしちまおう。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
September 12, 2009 02:20:33 PM
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