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続・徒然ナルママニ

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2007.09.10
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カテゴリ:海マスターの言葉

「富山強姦冤罪事件」「鹿児島冤罪事件(志布志事件)」など,
近頃立て続けに冤罪の事件が起きています。
映画『それでも僕はやってない』も,冤罪がテーマでした。

「冤罪」を生み出してしまう最も大きな原因は,被告人本人の自白を有力な証拠とすることにあると言われます。そのため,警察や検察などの捜査機関が,密室での取調べであることをいいことに自白を強要するというのです。

世間一般の意識,人間一般の感覚はこうではないでしょうか。

「本人が本当にやってないなら,自白などするはずがない」
「強く言われようが,やってないならやってないと言えばいいじゃないか」







…本当にそうか? 






人はどんな場面に追いやられても,
「やってないものはやってない」と言えるのでしょうか?



私(海マスター)がまだ8歳で,
小学校2年生のときでした。

私のクラスでは,一匹のモルモットを飼っていました。籠で飼っているのですが,籠の中はすぐに糞で一杯になります。この糞がちょっとしたトラブルを生むのです。

当時の私は悪ふざけや悪ノリが大好きでした。その日は3人でした。大助信二と,当時転校してきて間もなかった私(海マスター)の3人です。

大助は当時そのクラスではガキ大将的な存在でした。クラス中が怖がってるのは,転校してそのクラスに入りすぐにわかりました。一方信二はパシリ的な感じでした。

その日,大助はモルモットの糞を鉛筆の先に刺し,それをクラスメイトを追っかけ回して,くっつけようとして回ります。みんなは逃げ回ります。私もこういうの大好きです。大助の行為を「やめろ」と言って止めるでもなく,一緒になって面白がり,はやし立てていました。信二も同じように面白がっていました。次第に何人かのクラスメイトも一緒になって見ていました。

そして行為はエスカレートし,大助はそのモルモットの糞を,ある女の子(真由美ちゃんとしましょう)の服の背中に入れました。真由美は泣き出しました。机に突っ伏してワンワンと。小学生というのは,誰かが泣いた時点で事件発生です。

事件が発生するや否や,クラス中の野次馬共が周囲に集まってきます。ガキ大将の大助もさすがにうろたえます。大助の右手には,糞が刺さっていた鉛筆が。実行の張本人であることの重要な物的証拠でした。

「ワリィ~~~」
「悪いな~泣かしたァ~~~」
「真由美可愛そ~~~」


野次馬共は大合唱をはじめます。

「先生来たぞ!」

誰かがいち早く気づきました。

すると,大助は,「お前がやったんだろ」と言って,右手に持っていた鉛筆を私の席の机の上にサッと置きました。

…私はその時,呆然としていました。

先生は状況を把握し,クラス中がまだザワついた中で犯人を特定しようとしました。
「誰がやったの??」

大助「海マスター(私のこと)がやった~」

「・・・」

もうクラス中が私達の周囲を囲んでいました。

「そうなの???」と先生。

「・・・・・・」



このときの一部始終は,クラスメイトの何人かも見ていた。
大助が鉛筆を私に押し付け逃れようとしたところも。
しかし,周囲は野次馬を貫き,誰もなにも発しない。
信二にいたっては確実に真実を知っていたのだが…。


私は何も言えなかった。
自分が実際に糞の刺さった鉛筆をもって行為をしなかったとしても,
自分が直接に手を下さなかったとしても,
一緒になって楽しんでいたのだから,同罪だという意識があったのは強く覚えている。
それだけに,「やってない」と言うことはできなかった。

しかし,
一方でそこで大助の名を出し,
「自分は周りで一緒に見て楽しんでいただけだ」
と言うこともできなかった。
大助を恐れたのか。
周囲の,大助への服従の空気に呑まれたのか。
それとも,言い訳がましいのが嫌だったのか。
いや,ただただ声にならなかったのか。

はっきり覚えていないが…
全部であったような,まったく頭が真っ白だったような。
とにかく黙秘していた。


「他に見てた人はいないのか」と先生。

すると,野次馬の中の何人かが,なんとやったのは海マスターだと言い出します。
「お前だろうがぁ~」という目線をたまに大助に送っていた私は,
大助が睨みをきかせていたのはわかっていました。

「そうなの!!??」


誘導された証言と,
作られた物証と,
その場の空気という得体の知れないものとが,
私を自白に追い込んだ。




「やりました・・・」


              :
              :
              :



そんな出来事があったこともあり,
人間なんてたとえ自分に不利益な事実であったとしても,
何らかの辛い状況下にあっては,
簡単に事実でないことを認めてしまう
と思います。

冤罪の犠牲となるような人々の多くは,
たいていが前科のある人間だったりするそうです。
捜査は前科者から疑ってかかり,そして犯人と決めつけていくからでしょう。

それが前に同じような犯罪を犯している人間であれば,
たとえその時は本当にやっていなくても,
昔,悪さをしたことを思い出し,
「1回も2回も同じ」とか「自分は悪い人間だから」とか
頭の中で思いがぐちゃぐちゃになるのではないでしょうか。


厳しい取調べにあったり,精神的に追い込まれたりしたならば,
楽になりたい一心で「やった」と一言,
発してしまうのかもしれません。



              :
              :
              :



確かでない証言・物証,さらに本人の自白という強力な証拠を加え,
張本人はとりあえず私に確定しました。

その日,クラスみんなの前で刑は公開の下に執行されました。

当時のそのクラスでは,悪い事をすると片方の腕を叩かれるようでした。
その時,クラスは「全部,全部」というコールが湧き上がりました。

(・・・・・・?)

両腕,両足を全部叩け,ということだったのです。

その時のクラスの多数の声のせいなのか,
女子の服に糞を入れる行為の重さが
両腕両足を叩かれるに値するものだったのか。

理由などはわかりません。
が,先生は計4発叩きました。


その日は下校までは,
ただ単に叱られて凹んだ気持ちという程度で済んでいました。
転校前の学校で,叱られることには慣れていたからです。

しかし,後からいろいろなことを思い出すうちに,
悔しさと言うか,そういう思いから涙が出たのを覚えています。


学校での事件については,家に帰ってから母親に話しました。

転校前の学校では,学校での悪さは必ず教師から直で
親に伝わるパターンでした。
それもあって,どうせバレるならという思いから,
「したことは正直に話せ」というルールは一応守っていたのです。

その日の放課後,
母親は私を連れ学校に行き,私に担任の先生に事情を説明させました。
途中信二のところへ寄り,学校へは彼も連れて行きました。事実ありのままを証言してもらうためでした。

「一緒になって見ていたのも,実際にやったのと同じであるから自分が悪いには変わりない」
我々はこのことは踏まえた上で,事情を説明しました。
信二の証言もあり,先生にもすべての状況を理解していただけました。

そして何より,後日大助本人からも詫びの言葉がありました。
「悪かったな。ゴメンな。」


このときの大助の「ゴメン」以上に心に残る「ゴメン」には,出逢ってないかもしれません。







ちがう! 私ではない!!



SM

(by 海マスター)   





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Last updated  2007.09.10 22:16:22
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Ryuzaki

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