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カテゴリ:がん・病気
妻が病で他界して6年になります。
数年間は喪失感に苦しみ、先のことなど何も考えることができませんでした。 「時間が薬」と誰かが言いました。 「そんなこと、あるもんか」と思っていましたが、 今は、小学生の娘と幸せな日々を過ごしています。 振り返ってみると、薬は時間だけではありませんでした。 夜を徹して酒に付き合ってくれた人、登山や旅行に誘ってくれた人…。 多くの友人たちに助けてもらいました。 そして、当時5歳の娘が作った朝食のみそ汁が、 ぼくに「もう一度、生き直す力」を与えてくれました。 ぼくは、心を病んだ人たちの癒しの場として知られる青森の施設「森のイスキア」を思い出しました。 主宰の佐藤初女さんは、訪れた人と一緒に台所に立ちます。 調理をしながら、苦しい胸の内に耳を傾けます。 一緒にご飯を食べる。話を聞く。アドバイスはありません。 初女さんは、うなずき、肯定し、寄り添うだけなのです。 それは、ぼくが友人たちにしてもらったことと同じでした。 昨年、友人たちへの恩返しのつもりで、 パートナーや家族を亡くして苦しんでいる人たちに呼びかけ、 津屋崎で寝食をともにする1泊2日の集いを開きました。 泣いて笑って、語り合いました。 それぞれが、明るい未来を予感する2日間を過ごすことができたと思います。 これから「海のイスキア」を目指し、 仲間たちの力も借りて、一人でも多くの方に寄り添う場をつくりたいと思います。 まずは、2014年は春夏秋冬、計4回の開催。 今年も津屋崎でお会いしましょう。 海のイスキア お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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