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カテゴリ:仕事
9月からの新聞連載の準備のため、
過去のブログやメールのやりとりを読み返している。 千恵が他界した直後、 まったく仕事が手につかなかったころ。 僕は出版部で編集の仕事をしていた。 あのころ、どんなことを考え、何をしていたのか。 ふらふらしながらも、手掛けた本は、 熊本の食肉センターで働く坂本義喜さんと 牛のみいちゃんの物語「いのちをいただく」だった。 千恵の看病のため、しばらくの間、本の編集作業が中断していた。 著者は助産師の内田美智子先生、 監修は九州大学の佐藤剛史先生。 2008年11月14日、剛史先生とメールで、 以下のようなやりとりをしていた。 メールの内容は、 本の第2部「いただきますということ」の構成についてだった。 安武さん 先日はお疲れ様でした。 昨日、安武さんも 蒲江の村松さんにお会いしたそうですが 私も会いました。 こんな話をされていました。 ------------ 最近、小学校に招かれて講演に行く。 そこで「命をいただく」という話をすることがある。 子どもたちから 「せっかく育てた魚を殺すのに かわいそうにならんの?」 と聞かれることがある。 きっぱりと 「それは思わん」。 この魚は、お客さんに喜んでもらおうと思って 大切に育てた魚。 だから、お客さんが喜んでくれるために 魚を殺すことはかわいそうに思わん。 でも、その魚が食べ残されたりしたら 「かわいそうやな~。 せっかく育てた命を…」 と思う。 だから子どもたちに言う。 「食べ物を残したらいけん。 食べ物を粗末にしたらいけん。 命を粗末にしたらいけん。 いただきますをちゃんといおう」 ----------- ということで、西園長、八尋さんにつづく候補は 村松さんでいかがでしょうか。 今日も市役所前にいるので 取材をしようと思ったらできますが 写真は、やっぱり海の前で撮りたいですね。 12月に取材をかねて蒲江にいこうかと思います。 佐藤剛史 村松さん、よかこと言う。 酒の席だったと思うが、その言葉をすかさずキャッチする剛史先生もさすがだ。 第2部には、村松さんのほか、 高取保育園の西園長、 むすび庵の八尋さんも登場している。 この本の完成を一番待ち望んでいたのは、 千恵だったのかもしれない。 佐賀県三瀬村の諸井和美さんに、 この本の絵を依頼したのは千恵だった。 出版祝賀会には、ホールフードスクールのタカコ先生、 子どもがつくる弁当の日の提唱者、竹下和男先生も お祝いにかけつけてくれた。 余興では、つきさんが「めまん」の格好をして、踊ってくれた。 つきさんは、その後、千恵と同じ病で亡くなった。 題字は、はなの文字。 帯には、六本松さくら(千恵のハンドルネーム)の言葉を遺した。 たくさんの人の思いが詰まった本に仕上がった。 僕の再出発となった一冊。 さて、と。 連載の執筆が全然、進みません(笑) 【楽天ブックスならいつでも送料無料】いのちをいただく [ 内田美智子 ] お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2015.07.10 14:53:30
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