アメリカ人の英作文
なんだかあれよあれよというまに2週間。先週の記憶がほとんどない。老いですか?さて。今学期は大学2,3年生を対象にした対人コミュニケーションの授業を担当している。先々週くらいに初めてのペーパーの課題を出したので約60人分のペーパーを採点。アメリカ人大学生の作文を読んで気づいたこと。私の英語もかなりひどいと自覚しているけれど、彼らの英語は、もっとひどかった。いや、ほんとにありえないくらい。あなたたちはほんとに英語のネイティブスピーカーなのですか???!!!!といいたくなるようなペーパーがわんさかあって正直驚いた。動詞が抜けてたり、時制がばらばらだったり、コンマの位置がおかしかったり、つづりの間違いが大量にあったり。最初はいちいち訂正してたけど、面倒になったので「ちゃんと見直してから出せ」というようなことをやんわりと書いておいた。なんせ、アメリカ人の学生は打たれ弱いので。英語自体もさることながら、内容もなかなかひどかった。今回の課題は「他人の非言語コミュニケーションの観察と非言語コミュニケーションルールを破って相手の反応を見る実験」というものだったのだけれどひとつすごいペーパーがあった。彼女をPとしよう。Pが選んだテーマは「外見」。そこまではよかった。外見も非言語コミュニケーションだ。でも彼女はものすごい勢いで課題のテーマを無視してくれたのでした。彼女が書いた内容をまとめると・・・友達の誕生日のために、女友達4人でパーティーを開いた。全員ピンクの服を着ることが決まり。リムジンを借りて、ダウンタウンのレストランへ行ったのだけれど道行く人、みんなが振り返って私たちに手を振った。なぜなら、私たちがみんなかわいかったから。ダウンタウンでは男たちみんなが声をかけてきたし、私たちは注目の的だった。「そんなに着飾ってどこに行くの?」と何度も聞かれた。本当なら21歳以下は入れないバーなのにバウンサー(入り口でIDチェックする警備員)は特別に私たちを中へ入れてくれた。なぜなら、わたしたちがみんなかわいかったから。非言語コミュニケーションのルールは私じゃなくて別の友達が破ってくれた。彼女はピンクの服じゃなくてピンクと紫の服を着てきたから。ほんとなら誕生日の子が目立たないといけないのに彼女が目立ってしまった。ちょっとむかついた。彼女がしたことはすごく失礼だと思う。でもその夜は楽しかった。それも私たちが外見にとても気をつかってかわいくすることに成功していたからだ。外見はとても大切だ。・・・・。ほんとに大学生ですか?っていうか、ちゃんと説明聞いてた?他人の非言語コミュニケーションの観察なのに、自分観察してるし。自分がルールを破って、相手がどう反応するかについて書かないといけないのに、友達が紫の服を着てきたことにむかついた自分の反応書いてるし。なんなんだ。ここまで激しいのはなかなかなかったけれど、とにかく、ひどかった。アメリカ人の大学生って、こんなもん??