友人と再会
今、TPPを巡る論議がいたるところで交わされていますね。 うちは日経新聞を取っているのですが、 やはり日経は経団連寄りなので、 「TPP反対は尊王攘夷ならぬ、尊農攘夷だ」などど書いてあり、 なかなかうまいことを言うのう~、と感心しましたが、 しかしながら、その論旨に感心しているわけではありません。 TPPは農業に関することのみではないというし。 経済に詳しいわけではないし、本当のところどうなるのか、 全く予想はつきませんが、 一部の人間や会社の利益ではなく、 なにが日本にとっての国益につながるのか、 そこのところをちゃんと考えてかじ取りをしてほしいと切に願います。 本音を言うと、「今はそれどころじゃないんちゃうん?!」 と言ってやりたいところですが。 先週末は息子が発熱し、私もずっと家にいたのですが、 埼玉にいたころの友人一家が札幌近郊へ旅行にきていたので、 週明けに空港まで見送りがてら、会いにいきました。 話ができたのは一時間くらいでしたが、 彼女のように興味や関心の対象が似ていて、何時間話しても 飽きない人にはなかなか出会えないものなので、 貴重な一時間でした。 友人はご主人が単身赴任をされていて、ご主人としては とうぜんながら妻子に赴任先に引っ越してきてほしいそうですが、 (子供は保育園児でまだ小さいので) 友人は迷っているとのこと。 話を聞いていたら、私でも迷うかもな~、と思いました。 ご主人は転勤族ではなく、仕事の関係上、しばらくその赴任先で 暮らすことになりそうだということです。 しかし、 彼女とはシュタイナー教育のこども園を通じて知り合ったのですが、 友人いわく、その地方には「シュタイナーのシュの字もない」というのですね。 これは一つのたとえで、 要は、教育にしろ生き方にしろ、 何にしろ、多様性を(暗に)認めない、というか、 とても保守的な地域性だというのです。 ああ、わかるな~、私も夫の実家のあたりもそんな風だな。 一人一人はとてもいい人だし、いい土地柄なんだけど、 なんだか、ある一定のラインを外れたら 大変生きづらくなりそうなところ。 子供は公立に入れればよい、ある程度の年になったら結婚は当然、 結婚したなら一戸建てを建てる、、、、等々、 堅実を絵にかいたような生活をしていれば、誰にもなにも言われないけれど・・・ 夫には悪いけど、夫の出身地方から芸術家や作家等が ほとんど生まれていないのも納得、 さもありなんという感じといったら、なんとなく伝わるでしょうか?? 堅実な生き方をするのは全く正当な生き方だし、 文句のつけようもないのだけれど。 あ、シュタイナー教育が「堅実ではない」ということではないのですよ。 念のため。 ただ、「毛色が変わっている」のは確かなので(笑)、 そうした「ちょっと変わっているもの」を受け入れるような土壌があるかどうか、 それが心配だということなのですね。 友人が、これから先長く住むとしたら、やはり首都圏などの都会が 子供の教育のためにもいいな、と考えるのは、 都会の方がいろんな思想や価値観が共存しているというのか、 その受け皿が多様にあるからだろうなと思いました。 私も考えてしまうよな~。 今は、子供に大自然に触れさせることができて、 小学生の近所の子供たちも、男女仲良く取り混ぜで公園で遊んでいる姿を見ると、 せめて小学校卒業くらいまでは北海道に住み続けられたらいいのにな、と 思うのですが、3~4年単位での転勤なので、それはかなわぬ願いでしょう。 先のことをあれこれ考えてもしかたがありませんがね。 それにしても、友人とはかの震災の起きた日以来の再会だったので、 本当に懐かしく、楽しいひと時でした。