心の色

「Every Breath you Take」

以前は、この曲を
よく聞いていました。

今では、、

自分から聴く事さえ
無い曲ですが、、

ラジオで、ふと、
耳にした時に、、

静かに目を瞑ると、、

今も懐かしい、、

そんな思い出が
少しも色褪せる事無く、、

心に映し出されます。

その思い出は、、

高校三年の頃の
お話です。

その頃の自分は、

海外に行きたい気持ちが
何より強かった

何処に行きたいではなく、、
この日本から出たい

そんな気持ちだったのを
思い出されます。

英語が話せるの？

いえいえ、、

日本語自体さえ、、
ちゃんと話せていたのか
と思う位でした。

それでも、、
その頃の自分は、、、

親にも先生にも内緒で、
1人で留学するつもりでした。

「英語がまったく、
解らないから、、」と、

中学の頃の友達に
相談もしました。

「英語の歌で、、
ヒアリングの勉強すれば
良いんじゃない？」

友達から、、
そんなアドバイスを貰いました。

じゃあ、
何を聴いたら良いんだろう、、

またまた、、

解らない自分は、
友達に相談です。

そして渡された曲が、
この歌でした。

毎日、毎日、、
何度も聴きました。

そして、、
勉強もしました。

日曜日になれば、
自転車にまたがり、、

高田馬場にある
新宿区立の図書館へ
向かいました。

一番に自習室の席を
確保する為に、、

自習室の正面の窓側、、

日のあたる場所を
確保する為に、、

少し早く家を出て、、

図書館の入り口へと
向かう階段に並んだ事、、

そして、、

そこで朝から夜まで
勉強していた事を、、

まるで、、

昨日の様に思い出されます。

今思えば、、

一番勉強したと言える
そんな時期でした。

勉強をして、、
勉強をして、、

朝から晩まで
勉強をして、、

こんなにも
頑張っているんだから、

自分の願う夢は
必ず実現できるだろう

そう胸を張って云える

そんな、、

自分になりたくて、、
毎日を過ごしていました。

でも、、

結果は違います。
留学は出来ませんでした。

家族や先生に反対され、、

留学費用を捻出する事が、
出来なかったからです。

「じゃあ、、
自分で稼げば良いじゃん」

そう、考えますよね？

その時の自分も
そう考えました。

そして、、

その考えに従い
行動もしました。

今思えば、、

その頃の自分は、
今よりももっと、、

弱かったんでしょうね

高額のバイトをして、
お金が手に入れば、、

留学の為に貯める
と言う当初の目的を忘れ、、

毎日、友達と
居酒屋に通う日々でした。

結局は、、

一年たっても、
予定の金額が貯まらない。

飲み歩いていれば、、
当然の結果ですよね。

高校を卒業する時に、

「一年間は自分の
好きにさせてもらう

でも、、

一年たって結果が
ついて来なければ諦める」

そんな約束をしました。

親との約束は、、
一年間です。

一年たって結果を
出せずに居た自分は、、

そのお金を入学金にして、、

大学の夜間専門学校へ
通う事にしました。

「俺は、何をやっているんだか、、」

そう感じる事さえ
ありました。

結果は、、

上出来とは云えませんね

留学を夢見て、
頑張っているはずが、、

お金を持った事により、
当初の目的すら

見えなくなって
しまったのですから、、

その時は、、
後悔もしました。

「お金さえ
貯めていれば、、」と

昔を振り返る事も
ありました。

夜間の専門学校へ通う
自分を認めたくない

そんな気持ちもありました。

しかし、、

悪い結果だと思っていた
様々な出来事を、、、

今となれば、、
良い結果だったんだよ

と、思える自分も居ます。

留学を夢見て、、
頑張っていた頃の自分は、、

何よりも今自分を
支える力になっています。

それだけは、、

今、胸を張って
言える事です。

また、、

自分の経験から、、

何かに頑張る人を
応援してあげたい

そんな気持ちも
生まれました。

失敗は、、

する事は誰でも
あるのでしょう。

きっと、、

一度や二度は、
経験をするはずです。

でも、、

する事が悪いのではなく、、

その先にある、、

失敗から何を学ぶか、、

それを忘れた時こそ、
その失敗は、、

思い出したくない
悪い結果になる

そんな気がします。

失敗したって、、
良いじゃないですか？

傷付いたって、、
良いじゃないですか？

その先にある大切な何かを
見つけられるのなら、、

久しぶりに
耳にしたその曲は、、

昔の自分の
懐かしい思い出と、、

そんな、、

忘れていた何かを、
心に届けてくれました。


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