|
カテゴリ:+読み物+
佐野洋子著、筑摩書房刊、1300円+税。
結構ワタクシ、まちの図書館のヘビーユーザー。その制度を利用する人が少ないのか、リクエストした本をがんがん入れてくれるので、ほとんどワタシのプチ・書斎と化しています。 少し前に、桐野夏生苦手の母が珍しく「『魂萌え!』は読みたい」というので、リクエストしたら、数日前に「入りました」連絡があり、取りに行ったときに、自分が読むのに借りたのが標題の本。 佐野洋子さん、独特の雰囲気のある絵を描く画家なのだが、文才にも恵まれていて、その歯切れとセンスのいい文章は、ワタクシ、ファン。「神も仏もありませぬ」は、暮らしている群馬県での生活を通して見える「老いるということ」を書いています。 ワタシも色んな意味で結構「隠居」生活を送っとるなぁ、と自分で思い、一人で老いる、というのは、望むと望まざるとに関わらず、ワタクシ・ライフのテーマなのだが、頭で考えるのと、実際は違うよねー、とは思ってましたが。 佐野さんみたいに、静かにさっぱりと「老い」と向き合いたいなぁ、とつくづく思う。いや、老後を夢見るその前に、その老後をさっぱりと送るための、先立つモノの準備をしなくてはならぬのだが。 『老後なんか、まだまだ先のことだもん』と思ったあなた。あなたが若ければ若いほど、日本で年寄りになるってのは、むちゃむちゃ高リスク。お国はますます面倒を見てくれる力がなくなりますからね。 自分の望むレベルの生活を送れるだけの自己資金準備、という生々しい現実もありますが、「どんな老後を送るのか」を思い描いておく事は、そのために今からどんな準備(お金だけじゃなくって、やりたいことのスキルを身につけるとか)をするのか、という、言い換えればライフ・プランが作れるようになりますから、有効。 まずは今どきの65歳の生活を知る、ってのも悪い手じゃありませんよ。おもしろくそのくせ色々考えさせられるエッセイなので、一読をオススメ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2005年05月25日 21時11分29秒
コメント(0) | コメントを書く
[+読み物+] カテゴリの最新記事
|
|