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大原照子著、2005年文化出版局刊、1500円(税別)。
一月ほど前、台所をリフォームした。これは昨年暮れに流し台が壊れてしまい、急ごしらえで流し台を入れ替えたところ、いろいろ不具合が出てきてしまい、しょうがなく、というのがその経緯であった。しかし台所に限らず、我が家はかなり老朽化している。 相当年季の入った負け犬のワタクシ、結婚しない主義というわけではなく、気は強いのだが薄ぼんやりしているところもあり、放っておいても時期が来ればしちゃうもんだと思い暮らしていて、気付けば今に至ってしまいました、とこれも結果論。「まぁ、親のだけどとりあえず家はあるし、住むには困らないかー」とやはりお気楽に構えていたが、そっかー。家って老朽化して、手入れが必要になるものなのか。遅蒔きながら気づきました。 で、この本。新聞の広告欄で見かけ、読者の声として、「そのアイデアに目から鱗」とか「年輩の暮らし、という事の参考になった」みたいなことが載っていたので、『ふーん。アタシも母も、年は絶対とるわけだしなぁ』と気になって、買ってみたワケなのだす。 約3年前の著者75才の時に病気をしたのをきっかけに、住まいのリフォームを思い立ったそうで、木造二階建ての一戸建てで、一階部分はご家族が経営される英国骨董店で、自宅部分の二階をリフォームしておられます。 いろいろ物騒なことも多い世の中なのに、ここまでさらけ出しちゃっていいのかしら、とこちらが心配になるほど見取り図や写真満載で、惜しげもなく施工前と後の様子を公開しておられて、台所やクローゼットの収納写真まであり。 やはり家はそこに暮らす人間の価値観や使い勝手、センスということがモロに出るので、大原さんのリフォームを丸まる自分に置き換えることは無理があると思うけれど、「そういう目線もあるのかぁ」と暮らしの参考になると思われます。その好き・嫌いで、自分が何を大切に暮らして(生きて)いきたいか、というのも見えてくる、というか。 そして何より、ワタシは大原さんの「引き算の潔さ」というか、「物を持たない暮らし」というセンスに、『うう~ん、ごもっとも~』と共感しました。「自分の譲れないところはここ! だけど他のことは、予算やスペースを鑑みて、我慢する!」という態度が、「足るを知る」ってカンジだなぁ、と。大げさに言うと、人生そのものがそうだよねー。 やっぱり普段から、「どうやって暮らして(生きて)いきたいのか」、そのためには「どうしたらいいのか」を意識してないとダメなのね。肝に銘じよう、とアタシにしては珍しくしおらしい結論にたどり着いたのだけれど。 うちの場合、リフォームどころか立て替えが必要なんじゃ…という気もするが、いずれにしても「キリギリスkotatu」と二つ名を持つワタクシ、ええ年こいてからに、住宅資金どころか預貯金0の大胆さ(つーか、うかつさ?)で、 いっそ清々しいくらいなのだが。 ……。どうする気よ、アタシ(´Д`)!? お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2006年02月18日 00時12分41秒
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