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後を引く。
本日から始まったNHKドラマ「ハゲタカ」。がんがんに前宣伝していて興味をそそられてしまい、基本ドラマは見ないことにしているワタクシが、チャンネルをあわせてしまいました。 「買収ファンド」や「不良債権」、「バルクセール」といった言葉がフツーに飛び交う経済ドラマなのだが、さて。一応「経営学部経営学科」なんちゅートコを卒業はしたモノの、そんなこたー一切! 分かりまへん、というワタクシにももちろん取っつきやすい、経済を舞台にはしているが、人間ドラマなのでございますよ。 今回一回目、いやー、主人公の大森南朋でも柴田恭平でもなく、宇崎竜童にヤラれた! その表現力もさることながら、役柄も切ない。 老舗旅館の社長だが経営能力がなく、バブル期にゴルフ場開発に乗り出したがとん挫してしまい、200億近い借金を抱えて倒産寸前の苦境に立たされているのだが、「老舗の跡取り」というプライドにしがみついて、身動きが取れない、という役。旅館の自販機の小銭をかき集め、買収ファンドマネージャーに土下座するシーンなどは鬼気迫り、その焦燥感や閉塞感といったものがびんびん伝わってきた。比較するべくもないが、小商いの家に生まれ、ぼーっと不景気な商売で細々食べてる己の姿とだぶるっちゅーか、身につまされまくる。 嫌な言葉だが、経済でも人生でも「勝ち組・負け組」と二分される格差社会で、そうそうキレるヤツばっかじゃねーっつーの。今まではそんなにばりばり仕事ができなくても、なんとかやってこれたこの日本で、これからはそうもいかなくなる、というのに、己の力量を思って薄ら寒い思いをしている人は結構多いのではないか。その体現が宇崎竜童扮する「西野昭吾」ではないのか。 結局彼は、自殺とも事故ともつかない形でトラックにはねられ死んでしまった。それは特化能力なき凡人への死刑宣告…? などともっともらしいことを思いつつ切なくなっていたワケなのだが、その西野昭吾が死んでしまったからといって、もう次週から見ない、ということもできず、たぶん全6回、見てしまうだろう。西野昭吾の息子・治を松田龍平がやっているのだが、彼がまたイイのだ。なーんか「しでかしそう」感を醸しだしまくっている…と思ったら、予告編で「やっぱりね」というシーンが流れてました。 今まで好きでも嫌いでもなかったが、おおぅ。お父さんに似てきたなぁ。いや、そもそもアタシは松田優作自体好きでも嫌いでもないが、「壊れた人間」を演じさせると、迫力あったもんなー。そのDNAをどうやら受け継いだようで、何だか今後に目が離せない。つーか、このドラマを超えて、彼のファンになっちゃうかも。 ドラマを見ないのは、ビデオ録画をしてみる、ということがイマイチ苦手で、放送時間に家にいて、生活のリズムのやりくりをしなければいけないのが負担、というのがその理由だが、しょうがない、土曜21時はテレビ前で待機するをコトを宣言しておこう。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007年02月18日 16時05分33秒
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