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カテゴリ:Q&A
こんばんは、コンディショニングコーチの小山です。
宮崎から帰ってきて、秋季キャンプも始まりバタバタしていたため、久々の更新となってしまいました。申し訳ありません。 今回は、2つのご質問に対してお答えしたいと思います。 まず、楽天ファンさんからいただきました Q.『初動負荷についてどのように思われますか』という質問ですが、 個人的にはとても素晴らしいトレーニングだと思いますし、実際に初動負荷トレーニングでパフォーマンスを向上させている選手も目の当たりにしています。 楽天イーグルスにも、初動負荷トレーニングを実践している選手がおりますが、実際私自身もその選手と共に都内某所にて初動負荷トレーニングを行いました。 専門的な話は割愛しますが、反射や運動連鎖を用い、身体の効率的な使い方を学習するエクササイズだと考えております。 しかしながら、特殊なマシンを用いなければならない種目も多々あるため、コンディショニングをトータルで考えた時に、またチーム全体として考えた時に実用的にならないのが現状です。 我々の役割には、選手に対して基本的なトレーニング・コンディショニングの知識を教育するということも含まれておりますが、これらの特殊トレーニングはあくまで枝葉の部分であると認識しておりますし、またそのように伝えております。 確かに急性の外傷後にアイシングをせず初動負荷トレーニングを行ったことにより早期復帰出来た選手もいたかもしれませんが、幹という部分で考えるとアイシングは励行させるべきだと思います。 ちゃんとした答えになったかどうかわかりませんが、良いトレーニングだとは思いますよ。 次にJackさんからいただきましたリハビリテーションに関する質問ですが、フローチャート式にお答えします。 まず、Jackさんは毎日継続して肩のエクササイズと全身のストレッチを行っていますか? YESであれば、やはりもう一度病院に行って、肩のどの部分がどのように悪いのか、何をすれば(より具体的に)改善出来そうなのかを診察及び評価してもらった方が良いと思います。 その際、それはグラウンドでも出来うる内容のエクササイズなのか、やはり通院しなければ出来ないものなのか(例えば超音波治療器を使うであるとか、通院の必要頻度はどのくらいであるとか)をきいて、その旨を監督に伝えた方が良いでしょう。 NOであれば、まずグラウンドでも出来る肩および肩甲骨のエクササイズを毎日行って下さい。また全身のストレッチングも必ず練習の前後に行って下さい。 それを1ヶ月程続けても痛みの改善が見られなかったら、YESの場合と同様に診察及び評価してもらった方が良いでしょう。 実際にJackさんの肩の状態を見ていないので何とも言えませんが、「キャッチボールでたまに肩が痛くなる」状態では確かにグラウンドレベルで出来ることはまだまだありそうな感じもします。 ただ、Jackさんのコメントを読ませていただくと、その監督さんは何を言ってもきいてくれない石頭タイプのようにも想像出来ますね(私も選手からよく石頭と言われますが)。 「ルーズショルダーについて知らない」と書いてありましたが、それが本当だとしたら保健体育の教師として、また野球部の監督としては失格ですね。 指導者として、基本的な機能解剖の理解と、基本的なトレーニング・ストレッチの指導をするというのは当然の義務ですよ。 このようなケースは、こうだからこう!とはなかなか言い切れませんが、あくまで参考にしていただければと思います。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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小山さんお忙しい中お返事頂きありがとうございました。
確かに基本的なトレーニング・コンディショニングの知識を幹にトータルで考えることが必要ですね。そういう観点から現役時代を反省しますと、スプリットルティーンを取り入れて筋力強化を徹底するのと同等に、体力の5要素を等しくフォローして特に苦手の柔軟性の徹底強化を図るべきだったんだと思います。 しかし基本的なトレーニング・コンディショニングの知識も時代と共に大きく変化しています。当然昔がすべて駄目で、今がすべて正しいとは思いませんし、今の常識が5年後10年後に完全にひっくり返されるような事実もあるかもしれません。おそらく科学的に直ちに反論されると思いますが、その筆頭に ストレッチとアイシングがそうじゃないかと誰かさんに右にならえです。もちろん柔軟性向上のためのストレッチは前述の通り重要と認識していますが、試合や練習の前に数10分もかけて入念に伸ばせば伸ばすほど、反動で縮まりやすく固まりやすく、試合や練習中に常に伸ばさなければならない状態になります。ストレッチをやるために野球をやっているような・・・(笑) アイシングはしたことがないので、実感がありませんが、おそらくストレッチと同じでコンディショニングンに一旦取り入れれば、止められない状態になるのでしょう。もちろん止める必要はないわけですが・・・。 (2006年11月05日 18時08分41秒)
最新のスポーツ科学といっても、大抵が「有名な選手、もしくはチームが伝統的に行っているトレーニングを検証した結果、やはり正しかった、理にかなっていた」というように、レトロスペクティブなものばかりです。そうなると、おっしゃるように今の常識が5年後、10年後にひっくりかえることは多分に考えられます。
ストレッチですが、練習や試合前のスタティックなストレッチは確かに筋の出力を低下させる効果も認められているため、時間をかけ過ぎるのは良くないと思います。個人的な考えとしては練習及び試合前のスタティックなストレッチは自身の身体の張りや可動域のチェックだと思っています。身体の動きを滑らかにするには、バリスティックなストレッチを行ったり、それこそ初動負荷のマシーンを使うようなストレッチは有効だと思います。 アイシングも、球団によってはある球数に到達しなければ特に冷やさせないといった処置をとるところもあるようです。理由としては、楽天ファンさんがおっしゃられるような慣れを防ぐようなことも考えられますし、少ない球数では肩の深部にアイシングするほどの損傷が起きていないのではと判断していることも考えられます。そのへんはまだ手探り状態で、実験では解明できないようなことを経験的、または選手の主観的な部分で行っているのかもしれませんね。 (2006年11月06日 00時45分38秒)
素人が分かったような分からないような生意気なことを書きましてすみませんでした。やはりどんな分野でも専門的に深く突き詰めれば突き詰めるほど様々な問題に直面し、野村監督が以前TVで言われていたように「(野球はまだまだ)勉強中です」という姿勢が大事なんだろうなと思います。
また分からないことがあれば質問させてください。それでは小山さんと楽天イーグルスのご活躍をかげながら応援しております。 (2006年11月06日 17時08分22秒)
毎回、興味深く読ませて頂いています。プロのトレーナーの方の考えはとても参考になります。
ストレッチにしても、アイシングにしても、インナーマッスルのゴムトレーニングにしても、「既存(ここ10年ぐらい?)の考えでは推奨されており、しかし初動負荷理論などの新理論においては、それらは基礎ではなく忌むべき行為であるとされ、新旧さまざまな理論や考えが、トレーニングにおける「幹」を探し出そうと議論を繰り広げている最中」だと思います。 ストレッチであれば「イチロー選手はいつもやっている」⇔「運動前の伸ばしはよくない」、ゴムによるインナー強化であれば「毎日行って肩が治った」⇔「ゴムチューブのせいで肩が固まった」など、どんなトレーニングに対しても好例・悪例があるように思われます。 でも、それを「効果は人それぞれ」ですませるのではなく、どこまでも議論を繰り広げてもらうことで、この分野の更なる発展を強く願っています。よろしくお願いします。 (2006年11月16日 17時52分29秒)
何時もこのブログの更新を楽しみにしており、参考にさせて頂いております。
わたしは社会人で、野球ではなく水泳をやっているのですが(楽天の応援は欠かさず行っております)、泳力の更なる向上のため、上腕の裏側と太腿の裏側の筋肉を強化させたいのです。但し、時間の制約があるためジムに行くことは中々出来ませんので、家庭内で出来るトレーニング方法はないでしょうか。 現在は、プールでのトレーニング(週に4~5日、1800m~2600m/日)のみなので何かよい方法はないかと探しているところです。 宜しくお願い致します。 (2006年11月17日 17時42分36秒)
私は、右足の靭帯を痛めてから、1年になります。今まで日常生活でもサポーターつけっぱなしでした・・・。バレエもしているんですが・・・。今もバレエをしているときでもサポーターとテーピングをしてやってるんですが・・・。今度は、右足が痛いのではなくて、右の腰が痛くて。なかなか右の腰の痛みが消えないんです。医者には、バレエの公演で踊る時とかでもサポータとテーピングもつけちゃダメとか言われたら。しようがないから全部外して踊れとか言う人もいますし。医者には、絶対サポーターとテーピングを外さないで踊れとか言われます。どっちを信じればいいのか。わからなくなってしまって。それで小山さんに質問しようと思って書き込みしました。
(2006年11月18日 21時04分01秒)
小山さん こんばんは~!!
お元気ですか? 「今日は何の日?」ですか!? 確か~私の記憶では小山さんのHappy Birthdayですよね? おめでとうございます。 これからドンドン厳しい寒さになってきますが、風邪などひかぬよう気を付けて下さいね! って自分がすでにダウンしちゃいました(笑) (2006年11月19日 17時47分49秒)
小山コーチお誕生日おめでとうございます☆〃。
これからも応援してます (2006年11月19日 21時29分08秒)
昨日COLOR買いました…。
かっこいい…。かったです (2006年11月21日 11時09分27秒)
私の主治医でもある徳永先生行かれます。野村監督昨日こけていましたね。ハム、ダイエーに負けると思いました。ダルビッシュと王は、顔つきがぜんぜん違う!戦う男の顔。勝ってほしいのです。私が学生の時、スポーツ医学の先生が学生に勉強させる前に運動させて頭の回転を良くさせるとありました。野村さん采配振るうのも頭脳労働者です。大股で腹をへこませるように力をいれて、ひたすら歩かせて下さい。老いは足から来ると言います。私は一段抜かしで階段を上り、もちろん手すりのすぐ持てる位置ですが、1年で10キロ減量しました。病気の為、薬で肥ってしまったからです。もちろん漢方薬も使いましたがツムラ防風通聖散。実証なら肥満、便秘に対応出来ます。野菜をたくさんとって、びっくりするぐらい!炭水化物の変わりに、たんぱく質、(植物性、あるいは魚、鶏ぐらい)カロリー計算して下さい。納豆は、トラブルありましたが、わたしは朝晩食べ、白髪と抜け毛を直しました。巨人は今年も負けるでしょう。清原も、私からすればアマチュア。イチローといっしょに練習して、やる気出しているぐらいなら。プロなら、自分で自分の力を、引きずり上げるほどの厳しさを持ってしかるべきです。きつい事沢山書かして頂きましたが、勝つために手段選ぶ時ではないと思います。コレステロールは体内形成されます。よっぽど疲れた時にしか、油は取りません。ラード、マーガリンもっての外です。後、トレーナーの方へ。オリンピックのトレーナーで、Oリングを活用していた方いらしていましたね。すでにマスターしていたらごめんなさい。あれは、筋肉、骨、神経、薬の相性まで、判断できる、ふしぎなエネルギーです。故障しないよう応援しています。今年は上位3位ぐらい入って、下克上して下さい!!お祈りしています。ピアノ弾きより
(2007年02月01日 15時34分48秒)
HN10さん
>毎回、興味深く読ませて頂いています。プロのトレーナーの方の考えはとても参考になります。 > >ストレッチにしても、アイシングにしても、インナーマッスルのゴムトレーニングにしても、「既存(ここ10年ぐらい?)の考えでは推奨されており、しかし初動負荷理論などの新理論においては、それらは基礎ではなく忌むべき行為であるとされ、新旧さまざまな理論や考えが、トレーニングにおける「幹」を探し出そうと議論を繰り広げている最中」だと思います。 > >ストレッチであれば「イチロー選手はいつもやっている」⇔「運動前の伸ばしはよくない」、ゴムによるインナー強化であれば「毎日行って肩が治った」⇔「ゴムチューブのせいで肩が固まった」など、どんなトレーニングに対しても好例・悪例があるように思われます。 > >でも、それを「効果は人それぞれ」ですませるのではなく、どこまでも議論を繰り広げてもらうことで、この分野の更なる発展を強く願っています。よろしくお願いします。 ----- (2007年02月01日 15時40分23秒)
関節や、筋肉が、炎症を起こせばアイシング。ストレッチは、痛くないところまで、ぎりぎり伸ばして、息を吐きながら、気持ちと共に、リラックス。最新はそうではありませんか?私は、バレエのウオームアップを取り入れています。少しずつ可動域を広げる方法です。気持ちゆったり。一時間ほどで、体も温まり、やわらかくなり、言うことありません。さすがにバーレッスンはしていませんが、ゆるいストレッチとリラックスが、全てではと、現在のところ考えています。一ピアノ弾き
(2007年02月01日 15時48分03秒)
私も長く初動負荷トレーニングを実施していますが、やはり筋力は最初だけ若干変化しましたが、しばらくすると変化は少なくなってきます。使い方も難しく間違うと関節が痛くなります。スポーツ選手はもちろん、中高年の方はご注意下さい。私は体をほぐす体操として特徴のある数ある運動の一つだと思います。
(2010年02月04日 12時10分50秒)
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