skmts, undercooled
2011年1月の坂本龍一ソウル公演「RYUICHI SAKAMOTO PLAYING THE PIANO FROM SEOUL 20110109」は当時Ustream配信を聴いた。skmts(スクムトゥス)韓国の観客の反応の熱さに驚きよろこんでいたり、韓国海苔を肴に韓国のビールを飲みながらソウルから楽しそうにおしゃべりをしていた教授を思い出す。「undercooled」の韓国語の歌詞も。訃報を聞いて、坂本龍一を敬愛していたBTS윤기のこともまず思い浮かんだ。RMやJ-HopeがSNSに投稿したのは映画『戦場のメリークリスマス』のテーマ曲「Merry Christmas Mr. Lawrence」のカバー写真。映画音楽も数多く作曲した氏の音楽は『ラスト・エンペラー』のOSTも。水の流れ、うねりが粘度を持ったような旋律が大陸らしさを表現しているように思う。最近はイニャリトゥ監督『レヴェナント:蘇りし者 The Revenant』に『MINAMATA-ミナマタ-』なども。初めて韓国映画の音楽を担当したのがファン・ドンヒョク監督の『天命の城(남한산성 南漢山城)』。当時の坂本氏の映画『天命の城』についてのコメント(抜粋)。「僕が大変すばらしいと思うのは、戦争ではなくて和平を求めるという一大決心をした王様とその家臣たちが主人公で、それをあえて作った監督、プロデューサーたちは大変勇気のあるということです。その勇気を僕は称えたいと思います」平和を歌う「undercooled」などにも通じる。また、ミンジン・リー原作「Pachinko」のドラマ版を演出したコゴナダ Kogonada監督『アフター・ヤン After Yang』の音楽なども。アジア系のアイデンティティも考えさせるAfter Yangではエモーショナルな余韻も残す曲だった。韓国のHipHopアーティストが氏を追悼するSNS投稿で挙げていたのは『トニー滝谷』のOST。「Solitude」が美しい。2001年9月22日、米国での同時多発テロ事件後に朝日新聞「私の視点」に坂本氏は「報復しないのが真の勇気」というタイトルで寄稿していたそうだ。(以下は一部抜粋)「(略)報復をすれば、傷つくのはどこにも逃げ場のない子供を含む一般市民だ。(中略)ぼくは思う。暴力は暴力の連鎖しか生まない。(略)」その後、2002年5月8日に放映された「徹子の部屋」でも「やはりNYで無実の市民がたくさん殺されてね、報復として超大国のアメリカがアフガン(アフガニスタン)の市民を殺すと同じになってしまいますからね。なんとしても止めたかったですね」と話していたそう。結局、アメリカはイラクにも侵攻したのだが...その思いは坂本龍一が作曲し韓国のラッパー MC SNIPERが詞を書いた2004年の曲「undercooled」にも引き継がれているように思う。「自爆テロを今度はどうやって止めるんだ?彼らをそうやって死なせればお前が幸せになれるとでも?(拙訳意訳)폭탄을 지닌 자살테러는 어떻게 또 다시 막을래그들을 죽여서 너는 대체 무슨 행복을 얻을래」暴力の連鎖を止めたい、非戦反戦平和への一貫した思いが伝わってくる。RIP. Ars longa,vita brevis(Vita est brevis, ars longa). 『戦場のメリークリスマス』は国立映画アーカイブの特集上映「没後10年 映画監督 大島渚」でデジタル修復版が上映予定。捕虜の管理を担当させられた旧植民地(台湾、朝鮮半島)出身の「忘れられた皇軍」の軍人・軍属らは当時、「募集」とは名ばかりで断れば「銃殺」に(家族らの)食料配給を止めるとまで脅され、事実上の命令で海を渡ったという証言が。そういった旧植民地出身者を考えると胸が痛むので繰り返し観ることはなかなか出来ない映画。to be continued...!?buzz KOREAClick...にほんブログ村 韓国映画にほんブログ村 映画にほんブログ村 映画評論・レビューにほんブログ村 韓国情報にほんブログ村 K-POPにほんブログ村Copyright 2003-2024 Dalnara, confuoco. All rights reserved.本ブログ、サイトの全部或いは一部を引用、言及する際は著作権法に基づき出典(ブログ名とURL)を明記してください。無断で本ブログ、サイトの全部あるいは一部、表現や情報、意見、解釈、考察ロジックや発想(アイデア)・視点(着眼点)、写真・画像等もコピー・利用・流用することは禁止します。剽窃厳禁。悪質なキュレーション Curation 型剽窃、つまみ食い剽窃もお断り。複製のみならず、切り刻んで翻案等も著作権侵害です。