映画を製作した監督・スタッフの勇気に心を動かされる。
この映画を観て頭の中に三角形が浮かんだ。
3年前に大阪で開催された「日韓映画バトル」。
『子猫をお願い』の上映に続いて
阪本順治監督の
『この世の外へ~クラブ進駐軍』と
ユン・イノ監督『バリケード』が上映され
阪本順治監督とユン・イノ監督が映画について語った。
『バリケード』は恨を抱いて生きる息子と父の確執と和解を縦糸に
息子の同僚の外国人労働者たちの生活と交流を横糸に描いた10年ほど前の作品。
搾取する者と搾取される者、
強者と弱者の問題も炙り出されるこの作品の心情が
もしかしたら『闇の子供たち』につながったのかもしれないと感じた。
『闇の子供たち』製作にあたっては恵泉女学園大学の斉藤先生が子どもたちへ配慮した描写を助言していたそう。
そのためだろうか
行間に言外に多くの問題をにじませた
抑制した演出が深く心に沈殿していった。
人間に表と裏の顔があるように
映画に表出されている現実と
裏面にある、読み取らなければならない真実が背中合わせになっている。
社会、経済、政治、医療が持つ構造的な問題も遠因になっているであろう
隠れた現実と真実に思い至る。
阪本監督の演出手法から
ケン・ローチ監督の
『この自由な世界で』も想起した。
もはやカタルシスのない現実世界から
人間、人間性、人間の二面性に思い至る演出。
そうして
ユン・イノ、阪本順治、ケン・ローチの三角形がつながった。
今年の釜山国際映画祭で観た韓国の作品には
韓国に滞在し、働く外国人のいる風景も目に付いた。
ユン・イノ監督の水脈がつながっている感も抱いた。
buzz KOREA
Click...
にほんブログ村 韓国映画
にほんブログ村 映画
にほんブログ村 映画評論・レビュー
にほんブログ村 韓国情報
にほんブログ村 K-POP
にほんブログ村
Copyright 2003-2021 Dalnara, confuoco. All rights reserved.
本ブログ、サイトの全部或いは一部を引用、言及する際は
著作権法に基づき出典(ブログ名とURL)を明記してください。
無断で本ブログ、サイトの全部あるいは一部、
表現や
情報、意見、
解釈
ロジックや
発想(アイデア)・
視点(着眼点)、
写真・画像等もコピー・利用・流用することは
禁止します。
剽窃厳禁。
悪質なキュレーション Curation 型剽窃もお断り。
複製のみならず、
翻案等も著作権侵害です。