2004年12月21日に韓国「建国勲章」が授与された
日本のシンドラー、
ポシ・ジンチこと布施辰治について知ったのは2005年1月の展覧会でのこと。
5年後の今年、
布施辰治の半生を描いたドキュメンタリー映画が完成し、
上映されると聞いて観に行った。
はじまりは
電車賃値上反対市民大会に参加した市民の弁護、
米騒動事件の弁護。
そして1919年の東京での「独立宣言」。
日本統治下の朝鮮独立を
在東京朝鮮人学生が集会で宣言し
60余名が警察に検挙され9名が起訴された。
布施辰治はこの9名の弁護を無報酬で引き受けたという。
朝鮮独立運動の義烈団事件弁護のため半島に渡ったり
1923年の関東大震災下の朝鮮人虐殺事件では
自由法曹団の一員として事件の真相究明・抗議に奔走した。
1926年には朴烈、金子文子大逆事件の大審院特別法廷の弁護。
その間、半島や台湾にも渡り
弁護や講演をしたり、土地を収奪された農民への聞き取り調査もしていたらしい。
治安維持法違反容疑等で起訴され
獄中生活も何度か送っていた。
「朝鮮人が怒るのは当然ではないか!」
「民族の尊厳を守ろうと日本の官憲と戦う彼らの姿勢は全く正しい」
と、朝鮮人の心を理解する
布施辰治のうつくしい心根が再現されているドキュメンタリー作品だった。
ドキュメンタリーのなかで姜尚中氏がオモニ(母)の思い出とともに
当時の在日韓国人の生活状況等を証言していた。
どぶろく(濁酒)を作るしか糊口をしのぐ手段がなかった当時の生活と
そういった状況の在日韓国人の生活に心を寄せる布施辰治は
「ドブロク作りに手を染めた朝鮮人を裁ける権利など、日本人には無い」
とあくまでも弱者に寄り添っていたという。
生きべくんば民衆とともに 死すべくんば民衆のために
をつねに生の軸として生きる。
戦時下でもぶれることのない真摯な人類愛、
正義感の勁さが伝わる生涯だった。
法学については明るくないので...
布施辰治の死刑論等についてはまたいつか勉強しよう。
ドキュメンタリーのなかで
布施辰治の故郷石巻の学生が
布施辰治の人類愛を受け継いだ演劇を創作して舞台を作ったり
韓国の学生と交流をしている、という話が心にのこった。
いつまでも受け継がれるといいなぁと思った。未来のために。
to be continued...!?
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