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カテゴリ:映画
思いのほか
現代にも通じる格差社会、非情な階級社会の壁の存在を立ち上らせて 偉大な原作文学への郷愁へ観客を運ぶ趣。 ギャツビーという男の一途さと 弱い女の狡さの対比が象徴的。 あらすじ ニューヨーク郊外ロングアイランドのウェストエッグの大邸宅には 毎晩のように名士が集う派手なパーティーが繰り広げられていた。 時代は狂乱の1920年代。 株価はうなぎのぼりで都市の人々は奢侈の限りを尽くしていた。 作家志望のニック・キャラウェイ(トビー・マグワイア)もニューヨークに上京し 証券会社に勤めるようになる。 ニックの隣の館で夜な夜な派手なパーティーを開催していたのが にわか成金のジェイ・ギャツビー(レオナルド・ディカプリオ)だった。 ギャツビーは対岸のイーストエッグに住むかつての恋人デイジー(キャリー・マリガン)への想いを今も胸に デイジー夫妻が住む家の緑のランプを今日も見つめるのだったが... 1920年代を描く作品にも関わらず 現代的なブラック・ミュージック、HipHopをふんだんにつかっているのが 過去の作品でも音楽と時代のミスマッチ、ギャップを演出した バズ・ラーマン監督らしい。 今回はJay-Zもビヨンセもカニエ・ウェスト、ダナデルレイ、The Bryan Ferry Orchestraも。 だいすきなAmy Winehouseの曲はこの場面で!?という軽い驚きもあったが ビヨンセのカバーで 場面の喧噪に浮きつ沈みつ独特な雰囲気を通奏。 一方で1920年代、時代のただ中にあった音楽、 コール・ポーター/Cole Porterや ガーシュインのラプソディ・イン・ブルーも映画を彩る。 1920年代当時を象徴する音楽と 現代の音楽が渾然混沌となり、 歴史的時代感と現代の同時代感を行きつ戻りつ飛び越えて ギャツビーの物語に普遍性という橋を架けているかのよう。 緑のランプに接近して行く画が多すぎる気もしたが... 例えば20世紀の名作『市民ケーン』で ケーンが望んだもの、薔薇の蕾は最後に一回だけ。 (どこか『市民ケーン』と響き合う。生涯求めたただひとつのもの、ただ一つの愛と孤独な生が) ただ、 そんな緑のランプも3Dで観るとまたべつの感慨を持ちそう。 2Dで鑑賞しましたが、 冒頭から随所に3Dでの見え方を意識したカメラワーク、画があって (3Dでの見え方を意識して撮っているとわかってしまう) 2D映画としては少々さびしいような思いも。 時に画は現代的で ギャツビーの館(の遠景)は華やかすぎて ディズニーランドのお城のようにも見えてしまうが... それは必ずしも監督のせいではなく 消費と娯楽が発達しすぎ、アミューズメントに城を見慣れた現代という時代のせいでもあるかも。 現代という時代がそのように見せてしまう(こういった現象に名前を付けたい)。 一方で デイジーの頭上から 色とりどりのシャツを降らせるシーンで デイジーが泣きながら言う “I’ve never seen – I’ve never seen such beautiful shirts before”は 古典的な響き。 デイジーの真意についてはいくつかの解釈があるが... 古典を薫らせながら フィッツジェラルドの人間洞察と原作の偉大さを あらためて伝えて 本屋さんへ原作へと走りたくなる余韻をも残す。 (原作は学生時代日本語でも英語でも読んだ気がする) 愛は与えられるともっと欲しくなる。 もっと大きな愛を もっと確かで深い愛を。 そうして焦り出すギャツビーをじりじり描いた後半は 哀切な調べで男心を腑分けし 一方でデイジーのような弱い女の狡さ、上流階級の計算高さも対比させている。 to be continued...!? ファッション、デザイン、音楽ほかについて追記予定。 PRADAにて。 衣装デザイナーCatherine MartinとPRADA、MIU MIUとのコラボレーションによる 『華麗なるギャツビー』衣装展。 Like a flapper、1920年代だけれど シューズはグラディエーター風もあって21世紀的。 ジュエリーはティファニー、紳士服はブルックス・ブラザース。 左はデイジーの衣装。カワイイ♡(≧∀≦*)! PRADA TRANSFORMER in Seoul to be continued...!? buzz KOREA Click... にほんブログ村 韓国映画 にほんブログ村 映画 にほんブログ村 映画評論・レビュー にほんブログ村 韓国情報 にほんブログ村 K-POP にほんブログ村 Copyright 2003-2025 Dalnara, confuoco. All rights reserved. 本ブログ、サイトの全部或いは一部を引用、言及する際は 著作権法に基づき出典(ブログ名とURL)を明記してください。 無断で本ブログ、サイトの全部あるいは一部、 表現や 情報、意見、 解釈、考察、解説 ロジックや発想(アイデア)・ 視点(着眼点)、 写真・画像等も コピー・利用・流用・ 盗用することは禁止します。 剽窃厳禁。 悪質なキュレーション Curation 型剽窃、 つまみ食い剽窃もお断り。 複製のみならず、 ベース下敷きにし、語尾や文体などを変えた剽窃、 リライト、 切り刻んで翻案等も著作権侵害です。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Mar 29, 2024 03:17:18 PM
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