京都市美術館の「若冲の京都 KYOTOの若冲」展と
臨済宗相国寺派承天閣美術館で
生誕300年記念「伊藤若冲展」へ。
若冲は鳥好きらしく、猫の絵は一枚もないとか。
小鳥派なのでうれしい!
鶏やスズメ、インコらの愛らしい姿態が印象的。
一方、鶴は禅画のように抽象的に描かれ、対照的でおもしろい。
「老松鸚鵡図」のオウムの愛らしさにはうっとり。
(上野にいつもある...「松梅群鶏図屏風」写真の撮影は許可されています)
「群鶏図障壁画」(海宝寺旧蔵)
「石燈籠図屛風」点描による石灯篭は
変わった(現実離れもした)形に刳り貫かれた石も目を引く。
印象派の点描、
スーラなども想起し...
「竹に雄鶏図」から「柳下雄鶏図」への流れ。
「髑髏図」の現代性。
「雪梅雄鶏図」(両足院)の梅は大きく、
椿のようにこぼれそう(デザイン性高く、
ほかにもデフォルメしている作品はあるかしら?)
一方の「鷹図」、
鉤爪などが強調されることも多い鷹は
逆に脚が小さく弱そうにも見える描き方。
「鵜に鰌図」のなまずも小さかった。
「樹下鳥獣図屏風」は鳥の王国と動物の王国が
熱帯のような温かみのある色彩で鮮やか。
黒豹隣の水色の動物は想像上の動物かしら、
ヘテ/ヘチ(獬豸 해태/해치)のようにも見える
(窺麒麟?)。
升目描きは点描共
現代的で理論的な手法に思える。
ここで描かれた動物が相国寺蔵「釈迦三尊図」の
三仏の足下の動物描写につながっているような...
「百犬図」は実際は60匹くらいの犬たちに見えたが...
瞳の描写はみな同じ。
雪佳のような(雪佳に連なる)描き方にも思えた。
墨竹の葉の表現は
承天閣美術館の算盤竹の描写にもリンクして。
「里芋図」は余白の使い方がうまい。
錦市場の青物問屋に生まれた若冲のあたたかいまなざしは
(鳥たちだけでなく)野菜の描写にも。
「果蔬涅槃図」で横たわる
まっしろな大根にこめられた無垢な信仰と祈りには胸を打たれた。
「橋脚図」は会場近くの平安神宮の鳥居のようにも見えた。
簡略化された描写から。
道釈人物図というジャンルも初めて知る。
押し絵帖も記憶に残る。
鯉の横顔の口の部分に必ず入るライン、様式化された描写も気になった。
布袋は顔なしで袋だけ、禅画のように抽象化されている。
あっかんベーの表情のものも。
飄々とした禅精神が絵にもしみわたっている。
「群鶴図」は脚が3本、
片足で立つ鶴により
奇数の脚が描かれている鶴の作品がいくつか。
なかなか特徴的且つ、若冲の禅志向の表れのようでも...
相国寺承天閣では
外隈手法の月夜芭蕉が美しく。
老松と華やかな鳥(孔雀、鸚鵡など)の対照をなす組み合わせ、構図も興味深い。
一方、サボテン(仙人掌)に地味な鳩を組み合わせた
「仙人掌鳩図」も。
スズメの子たちの中に
ひとり白い子が...アルビノかしら?
雀は毎日のように見かけているけれど
アルビノはまだ見かけない。
一筆描き(書き)で楕円を描いて
そのまま胴にしたような鶴の画は禅画のよう。
抽象化、記号化が際立つ鶴の描写の数々。
松鶴図もあうんの呼吸で仏教の心あり。
錦市場にも若冲生誕300年の幕がはためき...
若冲と朝鮮虎、裏彩色
いつかの京都で若冲風?ぽち袋。
to be continued...!?
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