中国映画は
はたして韓国化、韓国映画化しているだろうか...
という仮説をゆるく立てて選んでみた。
今年の東京国際映画祭。
中国南部の町で大金を盗んで逃避行する運転手の青年を描いた
リウ・ジエンのアニメーション『Have a Nice Day』を東京国際映画祭で。
大金をめぐる逃亡劇として
ありがちなタランティーノ風ストーリーでなかなか退屈。
しかし、オチには
地方でうだつのあがらない生活をしている
90年代生まれ(に見える)、90后(ジョウリンホウ)の失敗と棚ボタの後ろに
ある種の生き難さがなんとなく感じられる。
それは映画の主題でも意図でもなく(恐らく)
90后の特徴やその背景を私が個人的に深読みしてのこと、だが。
というのも同じく東京国際映画祭で観た中国映画
(はたして韓国化、韓国映画化しているだろうか)
『迫り来る嵐』は同じく中国南部の1997年頃の混乱や不安な社会を描いていて
この作品とも呼応するものがあるから。
『迫り来る嵐』の時代に90后は生まれて、幼い子どもだっただろう、と。
『迫り来る嵐
The Looming Storm 暴雪将至』鑑賞後
『殺人の追憶』などを想起した、と書き込んでいたら
董越 Dong Yue 監督からすぐに「映画を観てくれてありがとうございます」のメンションが...
日本滞在中はTwitter を使っていらしたようです(中国国内では使用不可?のはず)。
一方、もっと年上の登場人物のうち
肉屋の殺し屋は
武侠学校を出ていないから...(この地位、職位...)という会話が
本人のいないところでなされていて
武闘派・用心棒にも格差が、とため息が出るよう。
世代を超えた格差や疎外者が映画を彩っているようにも感じた。
ストーリーはそれほどおもしろくないが
このようなキャラクターの翳の部分が
中国社会の翳をも象徴してなかなか示唆に富む。
彼女に韓国で整形手術を受けさせてあげたい、という主人公の動機も
実は愛に生きる、韓流の影響もありそう、と深読み。
同時期に観たヨン・サンホのアニメと比べると
顔のパーツの動きが省かれ表情に乏しく、省エネ制作?で
ある種「リミテッド・アニメーション」のようにも見えるが
アメリカンイラスト風、ヘタウマな画は
遠くに微かにBD(バンデシネ)のにおいもするような...
親分の背景にフェリーニの『アマルコルド』風画が。
街中の看板や標語がたくさんアニメに描きこまれ
特に前半は「漢字(簡体字)」の多い作品。
それらの意味が全てわかったら、また別の感想を生むかも。
ジャック・マー 馬雲(アリババ 阿里巴巴集団 創業者)ネタなど
中国的情緒、笑いは社会的な意図、というよりギャグのようだった。
ということで
ヨン・サンホとは比べるまでもなく...という結論に。
中国アニメ初のベルリン映画祭コンペティション部門出品作。
編集の民兵シャオリウ「民兵」が気になった。
音楽は上海修復プロジェクト。
to be continued...!?
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