吉本ばなな原作「デッドエンドの思い出」を
長編初監督、名古屋に縁のあるチェ・ヒョンヨン監督が
名古屋オールロケで映画化。
主演は少女時代のチェ・スヨン、
地元名古屋のボイメンことBOYS AND MEN田中俊介
ペ・ヌリ、アン・ボヒョン、ドン・ヒョンベ
イ・ジョンミン、平田薫、若杉凩出演。
(以下、映画の核心に触れる部分もございます)
デッドエンド、エンドポイント、袋小路まで来たら
あとは始まるだけ...
再出発をしようとしていたエンドポイントの西山(田中俊介)と
心の傷を抱えてエンドポイントに辿りついたユミ(スヨン)のリスタートが
時間差で交差するが...
西山の気さくな言葉がユミの背中を押していた、その化学反応が
さりげなく爽やかで
気負った異文化交流でもなくすとんと流れ流されて行く印象。
「キッチン」などの疑似家族よりさらに稀釈された淡い、でも多様な関係と
どこかふわりとした空気感。
そして音楽を殆ど入れない演出からも来るのだろうか。
Busker Busker 버스커 버스커 だけが印象に残るくらい。
(春ソングのあの曲ではなかった、と思った...)
原作では「人の心の中にどれだけ宝が眠っているか
想像しようとすらしない人たちって、たくさんいるんだ」となっているが
映画ではもっと突っ込んだ感じに
「(ユミ)の心の中の宝物に気付かなかった」男として元カレは批判され非難される。
その西山の小さな憤りやテンションが
どんな慰めよりも早く傷を癒しているようで
身内である妹や母の怒りとは違う、
意外にも他人からの本質的な人間理解が伝わって来て心に残る。
吉本ばなな「キッチン」も
他人の場所見知らぬ場所(異郷など)での
赤の他人見知らぬ人とのつながりが傷ついた心を癒し
そのプロセスが描写される構図が「デッドエンドの思い出」と似ている。
日本と韓国ふたつの国を跨ることで
見知らぬ遠さ、他者の遠さは増し
カタルシスのパワーが増幅されている印象も。
韓国人がごはん食べた?と挨拶代わりのように聞く時の情と
名古屋のモーニングにトーストやゆで卵が付いてくる情は
もしかしたら違うようで本質は似ているのかもしれない。
2010年にあいち国際女性映画祭のワークショップで短編を製作上映し
名古屋に縁ある監督だからこその演出かもしれない。
韓国ドラマ・クラスタ的には
名古屋の観覧車は(またしても)哀しい色やね...とあのドラマが思い浮かんだり...
to be continued...!?
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