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カテゴリ:アーティスト・デート
招待券をもらったので、静嘉堂@丸の内へ。皇居馬場先門の向かいにあるクラシカルな明治生命館の中にあるギャラリーだ。
今回の展示は「画鬼河鍋暁斎✖️鬼才松浦武四郎」 ![]() 探検家、著述家、骨董愛好家で、絵師暁斎のパトロンでもあった松浦竹四郎を描いた「竹四郎涅槃図」と別なパトロンである日本橋の小間物商、勝田五兵衛が早逝した娘田鶴の供養のために暁斎に依頼した「地獄極楽めぐり図」が、何といっても今回の目玉だろう。 特に「地獄極楽めぐり図」は、14歳という若さで亡くなってしまった田鶴が冥土への旅立ちの迎えに来た阿弥陀様、観音菩薩、勢至菩薩と共に冥界ツアーをするという設定で描かれた40点の絵から構成されている。 細部まで描かれた興味深い作品だったが、人が多くてじっくり味わうことができず、やや物足りなさを感じていたら、ミュージアムショップにそのレプリカが売っていた。 菩提樹が描かれた箱に収まった折り本形式のものでずっしりとしている。実際のものの約75%縮小したサイズだ。 ![]() 絵だけで構成された「冥界ツアー」の様子が不思議な陽気さと共に伝わってくる。 ![]() 何回も繰り返し鑑賞しているところだ。 若くして亡くなった罪のない娘のための冥界ツアーならストレートに極楽だけに向かいそうなところを地獄も回るという発想もユニークで意外。 芝居が大好きで尾上菊五郎を贔屓にしていた田鶴のために冥界にいってもお芝居を見ているシーンなども描かれており、作成にあたって暁斎と田鶴の父五兵衛はどのような打ち合わせをしたのだろうかと興味深い。 学芸員による解説書も入っている。 こんな景色ならぜひ行ってみたいと思わせる冥界ツアーである。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
May 24, 2024 07:04:05 AM
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