encantada
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糸川氏の想ひを継ぎて国産の新型ロケット宙に発ちたり
2013年10月18日
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柿には、いろいろな思い出があるので、ついでにいろいろ歌を詠みました。東京の目黒区に、柿の木坂という地名がありますが、響きが好きです。そういえば、小田急線の座間の駅から少しあるいたところに、梨の木坂という坂があり、小さな古墳がありましたっけ。
2013年10月17日
逆上がり出来た位で得意顔はしなくなりたり九歳の夏
2013年10月16日
柿の実が夕陽を受けて輝けり今夜はぐつと寒くなりさう
背を伸ばし姿勢をただし見栄をはるエレベーターの監視カメラに
じょんがらを息もつかせず弾きあげる津軽三味線吉田兄弟
日本で一番多き氏の〈佐藤〉 わが姓として五十年経つ
「きれいね」と花を見せれば二歳児は小さな指でつつきて揺らす
2013年10月13日
すっかり遅れてしまって・・・でも、なんとか終わりまでいかなくちゃ。
闇の中鈴の音させ黒猫のピッピが家をパトロールする
「早実の投手で4番王選手!」 ラジオに聞きゐし高校野球
午前二時隣のピアノが鳴り始む 刑法上の罪にあらねど
以上でも以下でもなくてささやかな身の丈ほどの淡きしあはせ
日本で一番多き姓〈佐藤〉我が物として五十年経つ
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駄目ならば駄目と言ひても構はぬと遠慮がちなり君の頼みは
2013年10月12日
獣(けだもの)の目をして息のあらあらと仔猫が庭の駒鳥を見る
今日ひと日達成感の何もなし いつものやうに夕暮れとなる
永遠と思へるほどに長かりき地震の揺れの七分間は
「秀作と傑作はどちらが上かしら]夫と我とで意見が違ふ
衰へは先ず脚に来て駅までの徒歩の五分が七分となる
悪魔より善魔が始末に負へないと遠藤周作エッセイに書く
〈商ひ〉を〈春夏冬〉と書くセンス江戸の言葉は機智で読むべし
てんでんこ、死はそれぞれに受け入れてどんな人でも「それでおしまひ」
「スコッチをダブルで」と言ひ脚を組む そんな女であればよかつた
2013年09月04日
リビングの般若の面と目が合ひぬ心にきざす翳の消せぬ日
少々、苦し紛れの歌が並び始めた気もしますので、後半は、落ち着いて詠んでいきたいと思います。
お互ひの歌を褒め合ひ勉強をした気になりて歌会を終へる
孫歌をひと括りにして見下げゐしあなたが祖母になる日近付く
山羊乳を木椀に飲ませとせがまるる「アルプスの少女」を読みし五歳に
桟橋に繋留された漁船より上げしばかりの蟹を買ひきぬ
一時間に一本しかないバスを待つ木陰のベンチに腰をおろして
お喋りに夢中になると立ち止まる集中癖のあるこの人は
日本字とローマ字、簡字、ハングルと駅名板の表示にならぶ
三年に一度は墓参に来る慣ひ古墳に近き八女(やめ)の山腹 (八女=福岡県八女郡)
若き日にはなじめずにゐし紫が七十過ぎてしつくりと来る
長崎のカステラ屋さんの店先に少し値引きの「弟子焼き」並ぶ
いろいろあって、しばらく間を置いてしまいました。・・・となると、同じテーマに戻るのがむずかしいのに気付いたので、この際、とにかく完走を目指して、再出発します。
逆上がり見せてくれたる二年生誇らしげなり視線を上げて
麻酔銃でも撃ちてくれぬか 二日ほどぐつすり眠り続けてみたい
オ―、イエス! 大肯定の人生はなかなかよろし 道のひらけて
2013年05月14日
隠れたるキリシタンにはなかりしか時の政治を恨む心は
少しづつ冬から春に変はりゆく鹿児島行きの車窓の景色
後悔がモスグリーンにもやもやと胃の幽門を閉ざし始める
「よいしょっ」と勢ひつけて起き上がる旅の五日目少しつかれて
日向夏のアイスクリームのひと匙に砂湯のほてりおさまりてゆく
2013年05月09日
〈猛犬に注意〉と門に札ありて静まり返るその奥の闇
どちらにもとれる言葉を連ねたり「はづれ」を避ける占ひサンは
一週間の九州旅行であったこと、感じたことをテーマにして、なんとかここまで来ましたけれども、だんだん種切れになりそう。でも、なんとか行ける所まで、このテーマでやってみたいと思います。
「時」といふ財宝だつたにちがひない 玉手箱より出でし煙は
寒さより逃れて来たる指宿の畑に太しそらまめの莢