2012/08/20(月)19:45
障害で勝つということ
奥村
ヒシセンチュリーくんが障害転向後初勝利を挙げました。
障害競走はなかなか思うように調整が進まず、目前に勝利が迫りながらそれを掴むことはかなり難しく感じました。
番組の選択肢が少ない上に、横山義行ジョッキーには他の有力馬の騎乗依頼が目白押し。
もちろんセンチュリーくんを中心に番組も選んでくれていたのたで問題はなかったのですが、もし故障でもさせて出走できなくなったら迷惑をかけてしまいます。
また、平地の下級条件なら同じような番組がたくさんあるので一週延ばすことも大きな問題にはなりませんので、お馬さんの体調に合わせて出走することも容易ですが障害競走ではそうはいきません。
また、障害競走はお馬さんの疲労の度合いや、脚元への衝撃も平地とは比べ物にならないほど大きくレース直後に次のレースを選択できない点も難しい要素の一つです。
実際にセンチュリーくんも前回辺りの競馬では、馬体重も大きく減らし(美浦にいるときは維持していましたが、いくらか疲れが残っていたのか輸送がこたえたみたいです) 力を発揮することができませんでした。
ですから今回の勝利はさまざまな困難を乗り越えて手にしたものです。
満身創痍の勝利です。
障害練習を始めてから、そのセンスの良さは群を抜いていました。
元来の平地の脚は重賞でも足りるレベルだと思っていたので、未勝利くらい楽勝ですぐに通過できるだろうと思っていたのですが。
現実は甘くなく、様々な困難に立ち向かうことになりました。
若い頃から周りのお馬さんに気を遣い、優しい性格のセンチュリーくんでしたから果たして障害に向かっていく根性があるのか心配でした。
少し怖がりなところもあり、障害競走に付き物の他の馬の落馬や斜飛に対応できるか・・・
また、障害競走を始めてからは脚元にも色々と負担があるようで、我慢我慢の日々でした。
しかし昨日は立派に障害に立ち向かい、堂々としたレース運びで初勝利を掴んでくれました。
頑張ったね、センチュリーくん!
おめでとう!