坂田博昭です。

　今週は、北海道・静内にある北海道市場に、サマーセールのお手伝いにお邪魔しております。

　午前中の下見時間の風景

　今回はオークショニアとしてお手伝いさせて頂いているので、立場上セールの内容についてここに色々と書くことは出来ませんが、客観的な数字に関してお伝えすれば、ここまでは一通りの数字に関して対前年比微増。このあとの成り行きが注目されます。

　さて、巷ではお盆前後のお休み期間が終わって、やれやれ一段落という時期を迎えています。

　盆暮れ正月にゴールデンウィークは、公営競技にとっては大切なかき入れ時。とりわけお盆休みは年末年始と並んで、都会に住んでいた方々が地方に帰郷する時期でもありますから、地方のレース場にとってはそうしたお客さんをお迎えして楽しんで頂くための、大切な時と言えます。

　資料画像。今年のお盆期間は、門別のほかにここ盛岡にもお邪魔しました。

　古谷さんやその前の山中さんのエントリで取り上げられている、レースの魅力という部分もさることながら、こうした「かき入れ時」の季節には、競馬場が場所として魅力ある場所かどうかということもまた、強く意識されるべきだと思うんです。

　実際に門別では、（仕事が忙しくて余裕がなく、写真を撮ることが出来ませんでしたが）お盆の３日連続開催の初日の１４日には、開門から大変多くのお客さんが来て下さっていました。様々なイベントが行われていた場内の「とねっこ広場」は早い時刻から集まったお客さんで溢れんばかりとなり、臨時のテントでこの日だけ特別に売られていた「日高三大和牛の串焼き」に開門直後から長蛇の列（推定３０分待ち）が出来るなど、この時期らしい賑わいの中で一日が過ぎていきました。

　元々、いわゆる「背景人口」は著しく少ない場所に立地している門別。それでも、こうした機会にはお客さんが集まってくれるということに、深い意義があるんじゃないかと思っています。

　私たちも、いつもより明らかに多くのお客さんがレースを観戦して下さっている様を実況席から目にして、こころから嬉しい気持ちで仕事をすることが出来ました。恐らく全く同じことを、プレーしているジョッキーたちは感じながら（そして恐らく馬もそのように感じながら）レースをしていたのではないかと思います。

　ですから、このようにレース場本場に来て頂けるチャンスがあるときに、きちんとお客さんに来て頂くということは、とても大事なことのはずなのです。

　同じタイミングで行われる交流重賞が売れるかどうかということについては、また別の、ある意味では対極にある要素がその結果を左右しているはずですので、それはそれ。もちろん、賞金の高いレースをやるわけですからそれが売れなければいくらお客さんが来てくれても仕方がないという考え方は、是非とも持つべきだと思います。その一方で、交流重賞が売れたから「それでよし」とも言えないのがこの時期の開催。

　その意味で先週の門別は、私のいた２日間には（それほど売り上げも計画に対して大きくショートすることなく）場内の盛り上がりを感じることが出来ましたし、木曜日のブリーダーズゴールドカップデーには、古谷さんが書いておられるように売り上げとしても成果が上がり、レース場本場の盛り上がりもあったと聞いていますので、総じて「いい開催だった」と言えるのではないでしょうか。

　同じようにこの時期に交流重賞があった盛岡と佐賀、そしてその他の競馬場では、どんなお盆の開催になったんでしょうかねぇ。それぞれに「場所としての存在感」を示してくれていたと信じていますし、それがこのあと秋に向けての賑わいに結び着いてくれれば、私たちも一層レースを楽しむことが出来るはず。

　そんな「実りの秋」を楽しみにしたいと思います。