妻殺害、娘から損害賠償
不倫相手と結婚したいから自分の妻を殺害する、なんとも身勝手な話です。別居して8年間我慢するのも待てないし、慰謝料や財産分与、養育費等を支払うのも嫌だということなのでしょうか。そんな男に対して、3歳の娘が損害賠償を請求し、勝訴したそうです。報道によると、兵庫県赤穂市職員だった妻が夫の同市職員に殺害された事件で、長女が殺された母親の代わりに慰謝料3000万円の支払いを父親に求めた訴訟の判決が岡山地裁であったとのこと。裁判官は「身勝手な理由で殺害された母親の苦もんと無念は察するに余りある」として、被告である元夫に全額の支払いを命じたようです。この男は懲役20年の刑が確定していますから、支払い能力がどれほどあるのかはわかりませんが、受刑中に自分の親の相続でも発生したら、捻出できるかもしれません。判決などによると、この男は、不倫相手と結婚するため自宅で妻の首を絞めて気を失わせ、港まで運び、岸壁から海に投げ入れて水死させたんだとか。長女は現在、妻の実父(娘からいうと祖父)宅で生活しているそうです。祖父が「長女を残して人生を絶たれるという、悔やみきれない被害を受けた娘の無念を晴らしたい」と、妻の単独相続人である長女を原告として提訴したらしいですね。解説いたしますと、受刑者は当然妻の相続に関しては相続欠格者ですので、娘の単独相続になり、したがって、殺害された妻の損害賠償請求権も相続したということです。さらに解説しますと、娘の父親は当然親権喪失の宣告を家庭裁判所から受けているはずですから、おそらく同居している祖父が、現在娘の親権者になっているものと思われます。お分かりいただけましたか。遺言相続応援団はこちらです。離婚問題応援団はこちらです。