ダンス！DANCE！

　　昨日は、世田谷パブリックシアターに、「狂言劇場　その四」を観にまいりました。
　　昨日はＡプロで、演目は、狂言「子盗人」、能楽囃子、狂言「唐人相撲」。
　　
　　狂言「子盗人」は、何もかも博打で失ってしまった男(野村万之介)が、ある金持ちの屋敷に盗みに入ります。座敷に忍び込こんで茶道具などを物色していると、小袖の下に赤ん坊が寝かしつけてあるのを見つけます。赤ん坊を抱き上げた盗人は、その可愛らしさに盗みを忘れてあやし出しますが、その姿が乳母(高野和憲)に見つかり、大騒ぎになります。駆けつけた主人(深田博冶)が刀を振り上げて切ろうとします。赤ん坊までももろともに切ってしまいかねない主人の剣幕に恐れをなして、　盗人は逃げていきます。赤ん坊の無事を喜び長寿を願う乳母の台詞でめでたく終わります。
　　盗人の赤ん坊をあやす言葉や所作がなんともほほえましい。こんな盗人ばかりなら、世の中平和なのに...と思わず、和んでしまう狂言でした。

　　能楽囃子は、大鼓・亀井広忠、小鼓・鵜沢洋太郎、太鼓・観世元伯、笛・一噌隆之。
　　能楽のお囃子は、毎回、同じメンバーでの演奏ではないのに、見事にそれぞれが主張しあい、セッションするので、不思議に思います。プロだからなのでしょうね。

　　昨日のお席は最前列。舞台に向かって右側でしたが、通路側でしたので、センターにも近く良いお席でした。今回センターブロックの最前列のＥ列は舞台に近かすぎ、見上げるような位置のようでしたので、私の右ブロックの最前列はとても見やすく、初日からこのようなお席が取れたことは、とてもラッキーでした。萬斎さんのお顔も十分に見られましたし、萬斎さんも見つけやすかったようですし。

今回の「狂言劇場」のチラシもプログラムも、『唐人相撲』のデザイン。　皇帝姿の万作さん以外、相撲取りも、楽人、武官、側近、文官、行司、すべて萬斎さん。おいしいプログラムです。　

　　「唐人相撲」のほうは、初日で少しドタバタ感が感じられましたが、これから、少しずつ落ちついて行くのでしょう。
　　明日も楽しみ！