木曜日に、世田谷パブリックシアターに、「狂言劇場 その八」を観に参りました。
この日の番組は、小舞「海道下り」・「蝉」、狂言「文山賊」、能楽囃子、狂言「歌仙」。
小舞「海道下り」、岡聡史。
小舞い「蝉」、野村萬斎。主人公が蝉の亡霊というユーモラスな設定で、カラスに襲われ、地獄では蜘蛛の巣にかかり、やがては成仏していく様を、俊敏な舞いで披露します。
ジャンブは3回ほどあり、萬斎さんのジャンプ力は、まだまだ~すごい。
狂言「文山賊(ふみやまだち)」。一方の山賊(石田幸雄)が山賊の合言葉で<旅人の首をやれ>との意味で「やれやれ」と言ったのを、もう一方の山賊(深田博冶)が<逃がせ>と取り違えて狙った旅人を逃がし、仲間割れをしてしまいます。ついに二人は果し合いにまで進んでしまうのですが、何かと理由をつけて事がすすみません。一人が誰にも知られずに死ぬには空しいからと、妻子に書置きを残しておこうと提案します。そこで早速文を書き始めますが、今度がなんと書き始めtらといかと苦心惨憺。
能楽囃子。笛・栗林祐輔、小鼓・幸正昭、大鼓・亀井広忠、太鼓・観世元伯。
狂言「歌仙」。和歌の神である玉津島明神に奉納した絵馬に参詣人(竹山悠樹)が力紙を投げつけると、六人の歌人~柿本人丸(野村万作)、僧正遍照(野村萬斎)、在原業平(中村修一)、小野小町(高野和憲)、猿丸太夫(月崎晴夫)、清原元輔(内筒連)~が動き出して月見の宴を始めます。はじめうちは和気あいあいとした雰囲気でしたが、紅一点である絶世の美女・小野小町が飲んだ盃を僧正遍照に回したことで不穏な空気が漂いはじめます。