映画ドラマ・千一夜

評点　★★★＋　構成=75　演技魅力度=80

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●2007年度　韓国ドラマ　KBS　全１６話　監督：ピョ・ミンス　脚本：ジョン・ユギョン
キャスト
◇キム・ヒョンジュ（インスン役）
　生まれてまもなく母親と離れ、貧しい祖母の元で育つ。高校生のとき誤って友達を事故死させ、殺人罪で少年院に送られ出所するものの、偏見の目で見られ、人生に絶望を感じる。そんなとき、中学の同級生サンウと再会する。
◇キム・ミンジュン（サンウ役）
　TV局の文化部に勤める記者。インスンとは中学が同じだったが、親の都合でカナダに引っ越す。その後帰国し放送局に入社。
◇ナ・ヨンヒ（ソンヨン役）
　インスンの実母。国民的女優だが、人気維持に苦労している。再婚するため、インスンを祖母にあずける。
◇イ・ワン（グンス役）
　血のつながりはないが、インスンと兄弟同然に一緒に暮らしてきた弟。気性の荒い性格だが姉思い。
◇ソ・ヒョリム（キム・ジョンア役）
　インスンの義理の妹
◇ナ・ソンヒ（イ・ソニョン役）
　インスンの母。女優。
◇チェ・イルファ（ユ・ソングク役）
　サンウの父親
◇オム・ヒョソプ（ソ・ギョンジュン役）
　インスンの高校の先生
●あらすじ
　少年院に入っていた過去をもつインスンは、刑期を終えてからもつらい日々を送っていた。
そんなある日、中学の同級生、サンウと再会する。カナダに行っていたサンウは、韓国に戻って記者になっていた。気後れしたインスンは、思わず彼に、「高校で教師をしている」とウソをついてしまう。
*************　多少ネタバレ　**************
●感想
　シチュエイションは分りますが、どうも話の組み立てに無理があります。前中盤を通じて視聴者側が一番気になるのは、なぜ、インスンが少年院に入っていたかです。どういう事件のためにそういう境遇になったか・・・。後半それは解かれるのですが、姉思いの弟の性格を考えると彼の行動も納得しがたい部分を抱えているし、素直で優しく、しかも級友からは虐めにあっていたインスンが、一方的に加害者に仕立て上げられていることになっている前半は、韓国警察／検察はこんなレベルなのか、なんて、驚いてしまうような内容で（いい加減な捜査／裁判で刑を確定している）、要はドラマの進行のために脚本を無理に作っている感が終始付きまとい、どうも思い入れが効きませんでした。それに、インスンの母も、ドラマのために作ったような性格、インスンの恩師についても、もう少し描き方があろうし、方々にあれこれと無理を感じました。
　最後は爽やかに終わるのですが、もう少し演出に工夫がほしかったです。