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ジョニー・デップ


2008年08月27日
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カテゴリ:海外文学
 【CWA最優秀長編賞受賞作】

ドーセット州の寒村シェンステッドに、死と暴力が不穏な空気をもたらしていた。深夜の電話は中傷の言葉をささやき、移動生活者の一団が村内の林を占拠する。それらできごとの背後にいるのは、フォックス・イーヴルと名乗る謎の男。人々の緊張はなおも静かに高まり続け、ついにクリスマスの翌日、事態は予想外の形で大きく動きだす……。








ミネット・ウォルターの最新作  【CWA最優秀長編賞受賞作】


題名に狐。冒頭のイソップからの挿話もキツネ。主要登場人物フォックスが数名、舞台となるシェンステッド村での狐狩り行事への賛成派反対派の対立も盛り込まれ、狐づくしです。

動物の狐は惨殺や狐狩りで犠牲に、人間界のフォックス同士は対立を深めています。イソップ寓話のキツネは、大抵うまく立ち回りずる賢いけど最後に痛い目に合うというイメージですが、本書では、ずる賢いフォックスだけでなく、辛い目に合っているフォックス、実際に死んでるフォックス、、と様々でした。


ナンシーは、養子先に訪れた、弁護士マークから、生家から会いたい旨を打診されます。
それに対する応対で、彼女の人となりが能力や人柄などわかります。
大人の都合で養子に出されたんだろう彼女の生い立ちが伺われ、毅然とした対処は、気持ちのよいものでした。それでも、その後、事件に巻き込まれてというか、飛び込んでしまう。 マークや祖父との会話など、読み方によっては、ダラダラと感じますが、その後の展開におおいに興味を立てられます。

ウルフィーは、移動生活者の両親と弟と暮していますが、毎日が恐怖に満ちています。年齢よりずっと身体が小さく、いつも父の影に脅えています。虐待を受けないように隠れる術が身に付き、周りの状況をよく観察し、子供なりにいろいろ判断し生き抜いてます。やがて、いつの間にか母と弟が姿を消し、父と2人トラヴェラーの一団と、シェンステッド村にたどり着いてます。

村の隣人達は、その冬に起こった、エイルサ・ロキャー・フォックスの死について不振を抱いてます。夫のジュームズに、疑いをかけ、あらぬ噂をたてています。

トラヴェラーたちは、おいしい話、うまく立ち回ればただで、土地と家を手に入れられるという話に吊られ、村の雑木林に不法滞在を始めます。


ジェームズ・ロキャー・フォックスは毎晩、テラスで不寝番をしてます。
狐や犬が殺され、投げ込まれるのを、どうすることもできずに。


それぞれの人物の視点から語られるので、狭い村の少ない人物たちの思考や状況の流れを読むうちに物語が進み、単なる中傷電話や、不法侵入の移動生活者、過去の出生の秘密など、バラバラだった話が、だんだんつながって行くのが面白いです。

通常だと、ヒロインの視点だけで済まされそうな展開でも、こうして複数の人物の思惑と同等に語られるので、ロマンティック・サスペンス&お家騒動的な内容も、そればっかりではないという満足感がありました。


【舞台】英国南西部ドーセットの寒村シェンステッド


【人物】

<主要人物>
●ジェームズ・ロキャー・フォックス  シェンステッド・マナーの主
●エイルサ・ロキャー・フォックス   ジェームスの妻
●ナンシー・スミス          陸軍工兵隊大尉
●マーク・アンカートン        ロキャー・フォックス家の弁護士

<トラヴェラーの一団>
●フォックス・イーヴル        移動生活者のリーダー
●ウルフィー             フォックスの息子   
●ベラ・プレストン          三人の娘を持つシングルマザー 
 その他数家族

<シェンステッドの隣人達>
●ウェルドン夫妻           シェンステッド・ファームの主
●バートレット夫妻          シェンステッド・ハウスの主 
●ドーソン夫妻            ロキャー・フォックス家の庭師と家政婦           



ライオンとキツネとロバ

ライオンとキツネとロバが一緒に組んで猟に出かけた。
獲物がたくさんとれて引き上げるとき、ライオンがロバに分けるように命じた。ロバは三等分してライオンとキツネに選ぶように言った。ライオンは激怒してロバに飛びかかり、食ってしまった。それから、キツネに分配を命じた。キツネはぜんぶをひとつにまとめ、少しだけ取り除けてから、ライオンに選ぶように勧めた。「誰がこのようなすばらしい分け方を教えたのだね?」とライオンが尋ねると、「ロバです」とキツネは答えた。「ロバの災難を見て学んだのです」
隣人の不幸を見て人は賢くなる、ろいうことをこの話は教えている。

                         --イソップ


『氷の家』 CWA 英国推理作家協会最優秀新人賞(1992)
『昏い部屋』
『女彫刻家』 MWA アメリカ探偵作家クラブ最優秀長編賞(1993)
『囁く谺』
『鉄の枷』 CWAゴールドダガー賞(1994)
『蛇の形』 Pelle Rosenkrantz Award(2002 デンマーク)
・『病める狐』








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最終更新日  2008年08月27日 18時14分55秒
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