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テーマ:ミステリはお好き?(1445)
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このミステリーがすごい 2009年版 国内編 第11位 2009年本屋大賞 第4位 asahi.com(朝日新聞社):テンペスト(上・下) 池上永一さん - 著者 . 「テンペスト」サイト 人物 あらすじ 【内容】 美と教養と見栄と意地が溢れる珊瑚礁の五百年王国は悩んでいた。少女まづるは憧れの王府を救おうと宦官と偽り行政官になって大活躍。しかし待ち受けていたのは島流しの刑だった――。見せ場満載、桁外れの面白さ! 【このミステリーが凄い】より紹介文 琉球を象徴するスーパーヒロインの誕生、転落、再起を描く 19世紀半ばの琉球王国。士族の娘に生まれた孫真鶴(そんまずる)は幼くして十数ヶ国語をマスターするという天才振りを示し、性を偽り宦官・孫寧温(そんねいおん)と名乗りわずか13歳にして最難関の官僚登用試験に合格する。二歳年上のライバル朝薫(ちょうくん)とともに宮廷に出仕した寧温は、女形の踊子である花当になっていた兄の嗣勇(しゆう)との再会も果たす。 周囲の妬みや妨害にも負けず、王の信頼を得た寧温は、朝薫や兄の助けを借りて、内政や外交の難題を見事解決していく。だが寧温は政治だけでなく、大奥にあたる御内原(うーちばら)の複雑な女の争いに巻き込まれる。やがて神事を司る国王の姉・聞得大君(きこえおおきみ)はその強力な霊力を使い、寧温の秘密に迫り始めるが。。 大国に挟まれ二つの顔を持ち続けた琉球を象徴するスーパーヒロインの誕生、そして転落と再起を描いた、身もだえするほど面白いエンターテイメント大作である。際立つサブキャラも多数登場する。 【感想】 最初、漢字の名前など馴染みにくかったです。 『三国志』とか重厚なおはなしを期待すると裏切られるでしょう。 いえ、三国志ファンではないですので、わかりませんが。 歴史小説の、それなりの味わい方とは一風違うようです。 冒頭、ヒロインが産まれる夜の、龍神が暴れる風景は迫力ありました。 バラエティ豊かなキャラが大勢いましたが、どうにも、いただけなかったのは、清国の宦官・徐丁亥(じょていがい)。気色悪いし、現実離れしているし。。 『シャングリラ』でも感じたことですが、やっぱり、劇画タッチなところに、違和感がありました。 幕末の琉球王国舞台という興味深い時代背景で、波乱万丈、設定も面白いのですけど~、。 ヒロインが、一人二役で立ち回るのも、いくらなんでも、昼夜の顔、両方を知る人なら、周りが全然気づかないというのはあり得ないんじゃないか、と、やっぱりそこがず~っと引っかかってしまいました。親友や、夫や、自分を長年知る人に、どうしてバレ無いでいられるのか。 女性が受かることなどあり得ない地位の役人役だから、といっても、ですよ。 また、自分の最大の秘密、素性を見破った敵が、あっけなく失脚しちゃうのが腑におちませんでしたよ。特にこの聞得大君という敵?は、勝手にどんどんと不幸になっていくんで、全然脅威ではなく、逆に気の毒なくらい。この人のジタバタは、ほとんどお笑いのようでしたよね。。居てもいなくて良いような? この、抜群のアイデア溢れる設定と、人物の座りの悪さが、池上さんの特徴なんでしょうかねぇ。なんだかんだと、文句を言いながらも、最期まで結局楽しんで読んじゃいましたよ。 女性には許されない職業に、こっそり見事に就いていた人のお話で、思い出すのは『女教皇ヨハンナ』です。こちらは実在人物だったのか、歴史から抹殺されたのか謎のままですね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2009年07月08日 08時45分23秒
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