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ジョニー・デップ


2011年05月15日
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カテゴリ:カテゴリ未分類



丘陵地帯の奥深く、犬が咥えてきたのは少年の骨だった―20年前に殺された少年の無念をはらすべく、ハリウッド署の刑事ハリー・ボッシュは調査を始めた。まもなくボッシュは現場付近に住む児童性愛者の男に辿りつくが、男は無実を訴えて自殺を遂げる。手掛かりのない状況にボッシュは窮地にたたされ…深い哀しみを知る刑事ボッシュが、汚れきった街の犯罪に挑む。ハードボイルド界屈指のベストセラー作家が放つ感動作。

ハリーボッシュシリーズ第8弾

このミステリーがすごい 海外編 2004年版 第18位

シリーズ最大の転機、現代ハードボイルドの傑作、英米では発売前から話題騒然

翻訳家 古沢嘉通さん

2002年1月1日、ハリウッドの丘陵地帯で、人骨らしきものが発見されます。散歩中の犬がくわえてきたもので、鑑定の結果、骨は12歳くらいの少年のもので、死亡時期は20年近く前、死因は頭部を鈍器で殴られたことによるものと判かり、ハリウッド署のボッシュとエドガーのチームが殺人事件として捜査にあたることになりました。骨には、生前何度も骨折した形跡があり、死亡した少年は虐待の被害者であった事が判明します。チームは、とりわけ自らも父親であるエドガーは、非道な犯人をなんとしても突き止めようと色めきたちます。
まもなく、現場付近に住む逮捕暦のある男が捜査線上に浮かび上がります。ボッシュは取り調べにあたるが、男の前歴が外部に漏れ、容疑者としてマスコミに報道されてしまいます。男は無実を訴え、不当な取調べを糾弾する遺書を残し、自殺してしまいます。有力容疑者の志望と言う最悪の事態に、警察内部にはボッシュを早期解雇にとの不穏な空気が流れ始め、窮地に立たされます。そんな時、ある女性から骨に費えの新しい情報が入り。。

天使の街(ロサンジェルス)の実体は、骨の街(シティ・オブ・ボーンズ)なのか。捜査上の不手際から市警最高幹部アーヴィン・アーヴィングズ副本部長に最後通牒をつきつけられ、退職を勧告されたハリー・ボッシュは、限られた時間の中で、刑事生命を賭けて事件の真相に迫ります。

『夜より暗い闇』と前後が混乱した本作でした。
シリーズ中、単発ものの雰囲気がありました。ボッシュの過去のトラウマや前後作品との関連があまりなかったです。

運命の女性エレノアはどうなったんでしょうか。エの字も出てこず、新しい恋人婦人警官が登場。著者が男性の時、警察小説やクライム小説で往々にして感じることですが、ボッシュの彼女たちも、あんまり共感を覚えないタイプが多いです。

グラシエラしかり、レイチェルしかり。テレサしかり。キズミン・ライダーはいい。エレノアもまあまあ。そこで、題してボッシュの彼女たちワーストランキング独断と偏見で。

ワースト1  グラシエラ 『わが心臓の痛み』

グラシエラは、妹を強盗殺人で亡くし、妹の心臓移植先が、FBIの有名プロファイラー:テリー・マッケイレブと知り、心臓移植という大手術後の危険状態のマッケイレブを無理やり事件に引き込む。『わが心臓の痛み』のちに結婚して自分の人生に引き込む。マッケイレブFBI時代の同僚が夫に仕事を依頼してきた時には、良い顔をしない。『夜より深い闇』 そしてマッケイレブの死後は、ボッシュに「夫の死に疑問があるので調べて欲しい」と依頼します。 『天使と罪の街』なんというか傲慢で自分勝手ばかりを感じる女性。結果的にはマッケイレブと妻となったのだから当然の発言権ですけど。

ワースト2  レイチェル・ウォリング 『ザ・ポエット』

レイチェルは、FBI捜査官。新聞記者ジャック・マカヴォイが、双子兄の自殺から、警察官連続殺人の証拠を固め、レイチェルの所属するFBI捜査チームに異例の参加をします。
事件関係者でチームメンバー、警察とは利害の相違がある新聞記者マカヴォイと、ささっとベットインしちゃうレイチェルに、マカヴォイだけでなく周囲の男性が大分振り回されます。 ”魔性の女”的な設定だったのでしょうが、FBI捜査官がそれでいいのか?という疑問を感じずにはいれません。当然左遷と言う憂き目に合うようです。FBI捜査官といえども人間で、恋愛は自由なんでしょうが、職場恋愛は何かとトラブルの元だよと、つい言ってあげたくなりました。

ワースト3 テレサ・コラソン 『ブラック・アイス』   

ボッシュと出会った頃は検事局長代理でしたが、 『ブラック・アイス』キャリアアップをしてく途中でボッシュとはサヨナラ。 前作では、裁判でボッシュにそっと声をかけるという思慮深くて有能そうなのに『夜より暗い闇』、今作ではガラリと変わってます。TV出演するなどすっかり有名人となり、傲慢ぶりで恥を撒き散らしてます。犯罪の被害者へ哀悼や、自身の職務への使命感も無くしているみたい。言動が鼻につき、ボッシュは昔の彼女を懐かしみます。ボッシュのパートナーのエドガーに野外トイレに閉じ込められたり、現場でカメラ写り優先のヒールの足元が、彼女の残念さをあらわしてます。ボッシュとは完全に袂を分かつのか?『シティ・オブ・ボーンズ』


今作でのボッシュの新恋人フランシス、この人は粗忽タイプのようです。彼女は30代。弁護士というキャリアを男でつまずき、放浪の旅の末警察官に。新人警官で、仕事上の悩みもあり仲間関係でギクシャクしていたらしい。彼女の職務中での亡くなり方も、スッキリしません。仲間の警官たちが、ちょっと胡散臭さを漂わせていました。そんなに毎回、ロマンスを盛り込まなくてもいいのじゃないかと、思いますけど、シリーズの人気の面なんでしょうから、仕方ないか。


骨事件そのものは、20年前の骨とはいえ、地道な捜査で解明されていくのが面白く、ハードボイルドの傑作とされるのも納得でした。ですが、これまで警察内でIDAににらまれ告発されたりという危機的状況に比べたら、今回は余裕のよっちゃん。
いつものコナリー作品の十八番、複数事件の進行という緊迫感がない。
シンプルに一つの事件の解明です。


<刑事 ハリー・ボッシュ> シリーズ

『ナイトホークス』
『ブラック・アイス』
『ブラック・ハート 』
『ラスト・コヨーテ 』
『トランク・ミュージック 』
『エンジェルズ・フライト』
『夜より暗き闇』
『シティ・オブ・ボーンズ 』
『暗く聖なる夜 』
『天使と罪の街 』
『終決者たち 』
『エコー・パーク』
『死角 オーバールック 』
“Nine Dragons”
“The Reversal”

ノンシリーズ

『ザ・ポエット』
『わが心臓の痛み』
『バッドラック・ムーン』
『チェイシング・リリー 』
『リンカーン弁護士』


マイクル・コナリーのランクイン履歴











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最終更新日  2011年05月25日 00時21分18秒


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